研究課題/領域番号 |
07J04269
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
郭 ヤウェン 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 日本統治時期 / 日式住宅 / 台湾 / 台北市青田街 / 昭和町 / 居住文化 |
研究概要 |
20年度は、台北青田街(当時の昭和町)の日式住宅の現地調査だけではなく、日本人居住者へのインタビュー調査や日本人居住者から提供された写真、資料などを分析することによって、当時の建設経緯、建物の原形などが明らかとなった。さらに、日本人居住者は当時の生活や、自宅の状況についてはっきりとした記憶を持っており、昭和町における当時の居住の状況も詳細に知ることが出来た。調査の結果は、以下の四点である。(1)昭和町は渡台した日本人の教員らが、当時の日本の住宅建築組合を参考にし、台湾において最初に設立した住宅建築組合によって建設された住宅地であったことが分かった。家事を使用人に任せることが一般的であり、欲しいものは大体手に入ったので、食材に困ることも殆どなく、品物は配達され、付け払いで便利な住宅地であった。(2)住宅の間取りや使い勝手は、全体としては当時の日本の一般の住宅と大きくかわるものではなかったが、個々の居住者の希望や個性を反映したものではあった。(3)学校などと関係がある人々が集まって建設した住宅地であったため、比較的新しい物への関心が深く、電気蓄音機、カメラなどの当時としては先進的要素や考え方を取り入れた住宅であり、街であった。(4)現在の青田街の日式住宅は、改築・変更された部分が見られるが、本研究におけるインタビュー調査によって、昭和町であった当時の構造、建物の状態を保持していることが確認できた。さらに、当時は台湾に永住することや退官するまでを前提にし、総檜造りにするなど建物の質などが重視されたことと、台湾の温暖湿潤で台風が多いという環境に対策が取られていたことが分かった。
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