研究課題/領域番号 |
07J05006
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2009) 東京大学 (2007-2008) |
研究代表者 |
小川 裕子 (土屋 裕子) 東京医科歯科大学, 疾患生命科学研究部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 蛋白質-蛋白質相互作用解析 / バイオインフォマティクス / 蛋白質立体構造 / 蛋白質複合体構造予測 / 蛋白質-蛋白質ドッキング / 蛋白質分子表面 / 蛋白質間相互作用 / 相互作用部位予測 / 評価関数作成 / 蛋白質相互作用予測 |
研究概要 |
蛋白質-蛋白質相互作用の三次元での理解は、蛋白質機能を知る上で非常に重要である。蛋白質-蛋白質複合体の立体構造決定の難しさのため、複合体構造の予測法の開発が重要視されており、蛋白質-蛋白質ドッキング法は効果的な一手法と考えられている。ドッキング法では、少数の正解構造に類似する複合体モデル(真モデル)と多数の偽複合体モデルを発生する。そのため真モデルを選出する評価法が必要となる。本研究では、相互作用面における蛋白質分子表面上の物理化学的特徴(静電ポテンシャル、疎水性度)と表面形状の相補性度を基に真モデルと偽モデルを分離する評価法の開発を行った。まず初めに、解析に用いた異なる蛋白質間で形成されている複合体構造(74代表構造)が相互作用面の物性の相補性度から4グループに分類されることを確認し、それぞれに適した評価関数の定義を行った。複数の評価関数を用いた総合的な評価により、単一の評価法よりも高い正答率で真モデルを選ぶことが可能となった。 蛋白質は実際には揺らぎを持つ生き物であるため、蛋白質-蛋白質相互作用の動的な理解も重要である。近年、計算機資源の向上により蛋白質複合体の動的特徴の網羅的解析も可能となってきた。そこで、蛋白質-蛋白質複合体と、構成蛋白質の単体状態での基準振動解析を行い、相互作用部位を構成する蛋白質原子の基準振動データから相互作用形成に関する動的な特徴解析を行った。その結果、74複合体構造は、3種の異なる動的特徴を持つ単体表面の組み合わせによって構成されており、その組み合わせ方法によって複合体における相互作用様式や相互作用面の形状などが異なることがわかった。現在、この知見を基に、複合体構造予測における真モデルと偽モデルの分離を、基準振動から得られる動的特徴を基に行う手法の構築を行っている。
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