研究課題/領域番号 |
07J05514
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
資源保全学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
杉本 太郎 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 非侵襲的遺伝的試料 / 糞 / 個体識別 / アムールヒョウ / 遺伝的多様性 / 保全遺伝学 / 国際情報交換 / ロシア:アメリカ |
研究概要 |
平成20年度は、前年度までに確立した方法を用いて、新しい試料の分析に取り組んだ。新たに12頭確認され、合計37頭のアムールヒョウを識別した。しかし過去に確認されたが今回確認できなかった個体も多くいた。この要因として、サンプリングが不十分であったことも考えられるが、近年密猟者により殺された事例が報告されており、この密猟が要因であることも考えられる。また、ロシアと国境を接する中国へ移動した可能性も残されており、今後分布全域から糞を採集することが必要である。遺伝的多様性に関しては、過去に確認された対立遺伝子が検出されないなど、多様性が失われていることが示唆された。現在のような小個体群では避けられないことではあるが、動物園個体の導入の必要性を示す一つの重要な結果であるといえる。 研究の総まとめとして、ウラジオストクにあるWWF極東支部において、Workshopを開催し、本研究の成果発表を行った。このWorkshopには、アムールヒョウの保全に関わるWWF、WCSなどの国際的なNGOや、現地のNGOの研究者達が多数参加した。これまで行われていた足跡調査では明らかにできない多くの生態的、遺伝的情報を提供することができ、たくさんの前向きなコメントを得ることができた。発表の後、今後の研究のあり方、本研究で示されたモニタリング方法の有効性について活発な議論が行われた。今後も継続して試料を採集することで一致し、さらに採集地域を拡大することも計画された。本研究で確立した手法が今後も活用されていくことが期待される。
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