研究課題/領域番号 |
07J05839
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理・化学物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
近藤 晃弘 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 稀土類化合物 / 多極子秩序 / 希土類化合物 / CeB_6 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、本年度はCe_xLa_<1-x>B_6のIV相の秩序変数に関する情報を得るためCe_xLa_<1-x>B_6(x≦0.5)への希土類磁性(R)イオン添加効果を詳しく調べた。ごく最近、x≦0.5ではNdを添加するとIV-I相転移温度(T_<IV-1>)が大きく上昇することを見出した。さらにx=0.45にPrを添加したところ、Nd添加と同様にT_<IV-1>が上昇することがわかった。そこで、T_<IV-1>上昇の起源を解明するために新たにx=0.5にPrを10%添加した単結晶試料を新たに作製し、磁気抵抗および磁場中比熱測定を行った。その結果、以下に示すようにIV相秩序変数に関する重要な情報を得た。 x=0.5においてもPr添加に伴いI-IV相転移に起因する比熱のピークが高温側にシフトしていくことから、Pr添加によりT_<IV-1>が増大することが明らかとなった。また、Nd10器添加ではT_<IV-1>=1.2Kであるのに対し、Pr10%添加ではT_<IV-1>は1.6Kまで上昇した。磁場中のIII相領域もPr添加の方がより拡大したことから、Pr添加の方がIV相とIII相をより安定化させていることがわかった。 このようにx<0.6では添加されたRイオンの磁気双極子モーメントがIV相を安定化させることを見出し、少なくともx<0.6ではIV相がΓ_5u型の反強八極子秩序ではない可能性があることを明らかとした。本研究ではIV相秩序変数を決定するまでには至らなかったが、IV相を理解する上で大きな進展があったと考える。
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