• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

「半権威主義体制」における政治過程の研究―マレーシアの経済政策を事例として―

研究課題

研究課題/領域番号 07J06313
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 政治学
研究機関政策研究大学院大学 (2008-2009)
東京大学 (2007)

研究代表者

鈴木 絢女  政策研究大学院大学, 政策研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード政治体制 / 半権威主義体制 / マレーシア / 民主主義 / 政治的権利 / 自由 / 政治体制の持続 / 安定 / 途上国政治 / 法と政治 / 半権威主義 / 政治的自由 / 政治体制論 / 開発主義
研究概要

近年、競争的な選挙を実施する一方で、政治的・市民的自由に相当な制限を加える「半権威主義体制」の存在が指摘され、典型例として、エジプト、シンガポール、ヨルダン、マレーシアなどがしばしばあげられる。
このような政治体制において、政策や法律は、どのように作られ、運用されるのか。これまでの研究は、「半権威主義体制」が、政府や与党、多数派民族の意思によって成立するもので、社会アクターや野党、少数派民族は抑圧され、政策過程に十分なアクセスを持たないと論じてきた。しかし、これらの研究は、「半権威主義体制」が自由民主主義の「欠如態」にすぎないという前提から出発しているため、政策過程について十分な実証過程を行っていない。
そこで、本研究は、「半権威主義体制」の骨格をなす政治的権利を制限する法の立法過程と、そのような法の下での経済政策策定過程を、議会議事録と新聞、雑誌等報道、インタビューから明らかにし、マレーシアの「半権威主義体制」について、新たな見方を提示することを目指した。
結論として、(1)主要な立法が、実際には政府、与党、多数派民族のみならず、社会アクター、野党、少数派民族も含めた包括的過程を経て成立していること、(2)(1)の帰結として、主要な立法は、様々なアクターの要求を反映した内容を持ち、立場の異なるアクター同士で、互いの行為を縛り合う「箍のはめ合い」としての性格を持ち、政府でさえも、法律を濫用して社会アクターや野党を抑圧することはできないこと(3)(2)のような「拘束性」の故に、少数派民族や野党の政策過程への参加が保障され続け、長期経済政策等に影響を与える余地があることを示した。その上で、このような特徴を持つ体制が、持続性を持ちうることを示した。
以上の知見は、単著『<民主政治>の自由と秩序:マレーシア政治体制論の再構築』としてまとめ、2010年3月に京都大学学術出版会から公刊した。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 争点と政策空間の変容からBNへの投票行動を説明する2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木絢女
    • 雑誌名

      「民族の政治」は終わったのか?-2008年マレーシア総選挙の現地報告と分析 1

      ページ: 45-53

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] 書評 鳥居高=編「マハティール政権下のマレーシア」2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木 絢女
    • 雑誌名

      国際政治 151

      ページ: 176-179

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] マレーシア政治体制論の再構築―『協議・相互主義的制度』としての政治的自由の制限」2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木絢女
    • 学会等名
      東南アジア学会関西例会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-02-06
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] マレーシア政治体制論の再構築―政治的権利を制限する法の成立と運用の研究―2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木絢女
    • 学会等名
      アジア政経学会
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      2009-10-12
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] マレーシアにおける結社の自由の制限と協議的政治過程-1981年・1983年修正結社法をめぐる政治過程2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木絢女
    • 学会等名
      東南アジア学会研究大会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-06-07
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] マレーシアンにおける自由と民主主義-政治的権利を制限する法をめぐる政治過程の研2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木 絢女
    • 学会等名
      東南アジア学会関東例会
    • 発表場所
      上智大学
    • 年月日
      2008-01-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] <民主政治>の自由と秩序:マレーシア政治体制論の再構築2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木絢女
    • 出版者
      京都大学学術出版会
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2007-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi