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二〇世紀思想史と革命的マルクス主義の形成および展開

研究課題

研究課題/領域番号 07J06878
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 政治学
研究機関早稲田大学

研究代表者

白井 聡  早稲田大学, 政治経済学術院, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード宇野弘蔵 / マルクス経済学 / レーニン / 帝国主義 / マルクス / 『資本論』 / 戦後民主主義 / メシアニズム / ボリシェヴィズム / マッハ主義 / ボグダーノフ / 唯物論 / 哲学史 / マルクス主義 / テクノロジー / ボルシェヴィズム / ロシア革命 / 精神分析 / 国家論 / ナショナリズム / 民主主義
研究概要

本年度に発表された主たる業績は、黒滝正昭・相田愼一・太田仁樹編『ポスト・マルクス研究-多様な対案の探究』に収録された論文「経済学と革命-宇野弘蔵におけるレーニン」である。本論文は、日本において独自のマルクス経済学の体系を築いた宇野弘蔵の理論形成におけるレーニンの決定的な影響を考察することを主題としている。宇野理論におけるいわゆる三段階論(原理論、段階論、現状分析)が形成されるにあたって、原理論と段階論とを峻別するという根本着想を与えたのがレーニンの『帝国主義論』であったことは、よく知られている。しかしながら、従来の研究において、「科学とイデオロギーの峻別」を強調した宇野がいかなる思想的意味合いでレーニンから強い影響を受けたのか、ということはほとんど問われてこなかった。本論文は、この点の探究を進めたことに大きな意義がある。また、両者の影響関係を考察することによって、宇野理論が持ったとされる政治的含意(すなわち、ともに極端な静観主義と主意主義)が出現した必然性を明らかにしつつ、宇野の理論には、こうした両極端とは異なる政治的含意が含まれていることを明らかにした。具体的には、原理論と現状分析の悪循環的性格・無制限性を指摘したうえで、かかる性格を体系構築め初発においてすでに否定している段階論の性格、すなわち、それが歴史における現在をつねにすでに「永遠に繰り返される」悪循環の世界から切断しているということを指摘し、かかる方法がレーニンから受け継がれたものであることを示した。
本研究は、レーニンと彼の同時代思想家との対比を行なうという本研究計画の手法をより現代的な局面に対して応用したものである。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 決起の論理-『カイジ』、『最強伝説 黒沢』、そして秋葉原事件2009

    • 著者名/発表者名
      白井聡
    • 雑誌名

      ユリイカ 第41巻第12号

      ページ: 156-162

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      白井聡
    • 雑誌名

      ポスト・マルクス研究-多様な対案の探究(黒滝正昭・相田愼一・太田仁樹編)(ぱる出版)

      ページ: 235-274

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] 国民国家と資本に代わる「信用システム」をいかに創造するか--今日のコミュニズム論の焦点2008

    • 著者名/発表者名
      白井聡
    • 雑誌名

      『論座』朝日新聞社 通巻161号

      ページ: 184-193

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] 民主主義は不可能か-シュミット、フロイト、ラディカル・デモクラシー2007

    • 著者名/発表者名
      白井 聡
    • 雑誌名

      『RATIO』 第4号

      ページ: 8-45

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ナショナリズムの過去・現在・未来2007

    • 著者名/発表者名
      白井 聡
    • 雑誌名

      『神奈川大学評論』 第58号

      ページ: 70-79

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [図書] 仲正昌樹編、叢書アレテイア10『歴史における「理論」と「現実」』2008

    • 著者名/発表者名
      白井聡
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      御茶の水書房
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] 『未完のレーニン-<力>の思想を読む』2007

    • 著者名/発表者名
      白井 聡
    • 総ページ数
      238
    • 出版者
      講談社
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2024-03-26  

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