研究課題/領域番号 |
07J07313
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松井 宗也 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 確率的ボラティリティモデル / マルチフラクタル解析 / 長期記憶過程 / 損壊保険 / ポアソンショットノイズ過程 / 安定分布 / レヴィ過程 / 裾の厚いデータ |
研究概要 |
本年度は引き続き「厚い裾や強い依存関係による特異性を有するモデルの統計的方法」に関する研究を行った。本年度は「理論から応用」を掲げて研究に臨んだが、思ったより理論研究が長引いてしまい、実データを用いた応用に関しては論文を完成するに至らなかった。しかし、理論研究では3点の論文を完成させる等の成果を挙げた。これらのうち、1点は掲載決定、2点は投稿中である。1つ目はマルチフラクタル解析に関連する研究で、指数関数の肩に連続時間時系列モデルをのせた過程の性質を研究した。マルチフラクタル解析は、株式市場の解析やネットワークモデリングに応用があり、研究結果もこれらの分野への重要な応用が見込まれる。2つ目は、ポアソン点過程モデルに関するもので、時点t期までの情報をもとに、その後の過程を予測する方法を与えた。そしてそれを損害保険のクレーム予測に応用した。ポアソン点過程モデルは損害保険だけでなく、物理、情報通信、地震やファイナンス等幅広い応用が見込まれるため、この研究は重要である。3つ目は、ファイナンス等でよく用いられる、確率的ボラティリティモデルに関する結果である。前年度はボラティリティ過程にポアソンショットノイズ過程で駆動されるオルンシュタイン・ウーレンベック過程(OU過程)を応用したモデルを提案した。今回はこれを拡張して、ボラティリティ過程に一般化フラクショナル・レヴィ過程で駆動されるOU過程を用いたモデルを提案した。このモデルは株式市場において、ボラティリティ過程に長期記憶性を実現できる重要なモデルで、応用が期待できる。以上である。
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