研究課題/領域番号 |
07J07413
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
河内 美樹 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員DC-2
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 亜鉛 / 液胞膜 / イオン対向輸送 / イオン濃度センサー / 金属障害 / 金属ストレス / 生化学 / 輸送体 |
研究概要 |
本研究は、液胞膜亜鉛輸送体AtMTP1(m__-etal t__-olerance p__-rotein 1)に注目し、輸送機構と亜鉛濃度センシング機構を支える分子構造の解明、そしてAtMTP1遺伝子を欠失した植物変異株を利用した過剰亜鉛障害の機構解明の2点について研究を推進した。 シロイヌナズナのAtMTP1は、液胞膜に局在し過剰亜鉛の毒性回避に重要である。そこで液胞の亜鉛輸送体を欠失した酵母変異体(亜鉛感受性株)を作製し、この酵母より液胞膜を単離し、^<65>Znを用いて膜小胞への亜鉛取込み活性を測定した。AtMTP1はZn^<2+>/H^+交換輸送体であることを初めて実証した。さらに、亜鉛選択性が高いことを明らかにした。また、細胞質側のヒスチジン残基ループ(Hisループ)を欠失した変異型AtMTP1を作製して機能を測定したところ、亜鉛輸送速度が11倍に増大していることを発見した。結論として、Hisループの意義は、細胞質に一定濃度以上の亜鉛が存在するときにのみAtMTP1は亜鉛を液胞に輸送し、細胞質亜鉛濃度の極端な低下と過剰を防ぎ、適切な濃度範囲に調節する機能を果たしている点にあるという機能モデルを提案した。さらに、AtMTP1を欠失した植物体を作製し、亜鉛耐性を詳細に検討したところ、0.5mM亜鉛により根の伸長が著しく抑制されるが、これは組織の壊死ではなく、亜鉛ホメオスタシスに関連遺伝子の発現調節により、亜鉛障害を回避していることを明らかにした。
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