• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

回転駆動型パルサーを用いた相対論的ジェットの形成起源の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07J07479
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 天文学
研究機関東京工業大学

研究代表者

谷津 陽一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードX線天文学 / パルサー / ジェット / 超新星残骸 / PSR B1509-58 / G320.4-01.2(MSH15-52)
研究概要

パルサー星雲の構造形成機構を調べるため、米国のX線天文衛星Chandraのアーカイヴデータを用いて、計8天体の詳細な分光解析を行った。これらの研究から得られた特に重要な成果は、若く活動的なパルサーPSR B1509-58の周囲で、パルサー風の終端衝撃波面と考えられるリング状の構造(インナーリング)を発見したことである。これまで、最新鋭のX線天文台を用いてもカニ星雲以外の天体からインナーリングが検出された報告はなく、本研究による発見が世界で2番目の例となる。
この発見の科学的に重要な点は二つある。まず、これまで、カニ星雲でしか検証されてこなかったトーラス形成に関する理論モデルを初めて異なる天体に適用して検証することが出来たという点である。本研究ではスペクトル解析、イメージング解析を駆使して理論モデルとの比較検証を行い、従来の理解よりもパルサー風の磁化率が大きいらしいことを発見した。二つ目は、PSR B1509-58のジェットの根元が衝撃波面半径を超えて広がっていることを明確に示したという点である。これまで、パルサージェットの形成機構に関しては基本的な理解すらなされていなかった。近年、数値シミュレーションによって、トーラスを磁気圧で回転軸方向に締め上げてジェットを形成するというシナリオが提唱されるようになってきた。しかしながら、数値解析から得られたジェットの構造は、カニ星雲の非常に細いジェットとは似ても似つかぬ構造であった。これに対し、本研究において我々が発見した「根元の太いジェット」と「高い磁化率」は、数値解析の示す結果と非常に良く一致しており、近年提唱されていたジェット形成の理論的なシナリオを初めて観測的に実証するものである。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Development of wideband X-ray and gamma-ray spectrometer using transmission-type,large-area APD2007

    • 著者名/発表者名
      S. Tanaka
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods section-A 582(2)

      ページ: 562-568

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of MITSuME…Multicolor imaging telescopes for survey and monstrous explosions2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Yatsu
    • 雑誌名

      Physica-E 40

      ページ: 434-437

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] PSR B1509-58を取り巻くパルサー星雲のインナーリングの発見2008

    • 著者名/発表者名
      谷津 陽一
    • 学会等名
      日本天文学会2008年春期年会
    • 発表場所
      東京国立オリンピク記念青少年総合センター
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] A study of rapid expanding HII region RCW 892007

    • 著者名/発表者名
      Y. Yatsu
    • 学会等名
      40Years of Pulsar
    • 発表場所
      Montreal,Canada
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 超新星残骸MSH15-52の膨張運動の検出2007

    • 著者名/発表者名
      谷津 陽一
    • 学会等名
      高エネルギー宇宙物理連絡会研究会・宇宙圏研究会「超新星とその残骸」
    • 発表場所
      東京青山学院大学
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2007-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi