研究課題/領域番号 |
07J08945
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神原 ゆうこ (山根 ゆうこ) 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2) (50611068)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 国際情報交換 / スロヴァキア共和国 / 文化人類学 / 地域統合 / ポスト社会主義 / デモクラシー / アソシエーション / コミュニティ / 民族誌 / スロヴァキア / 国境 / 社会主義と資本主義 / 労働移動 / 拡大EU |
研究概要 |
本研究の目的は、かつての「東欧」と「西欧」の国境線における人々の生活の「流動性」と「定住性」に注目し、1989年以降のポスト社会主義国の生活の変容を捉えることにある。昨年度の研究に引き続き、今年度は、これまでのフィールドワークのデータの整理を行い、さらなる文献調査を進めてきていたが、この過程で明らかになった現地調査のデータ不足部分を補足するため、再度スロヴァキア共和国でのフィールド調査も行った。 今年度は、特に体制転換以降のメンタリティの変容に注目し、具体的には以下の2点についての研究を中心に進めた。 1.国境地域のアソシエーション活動とその生活における影響について 調査地であるスロヴァキア-オーストリアの国境地域では、1989年に「鉄のカーテン」が撤去されて以降、国境地域として草の根レベルでの交流が盛んになり始めた。この草の根レベルの交流を支えるアソシエーション同士の交流のあり方について分析し、社会主義時代のアソシエーションからの転換過程について考察した。 2.1989年の体制転換を引き起こした社会運動が村に与えたインパクトについて これまでの先行研究において、村落部の人々は体制転換を望んでいなかったことがしばしば言及されているが、これらの先行研究を検証するため、この村落部で社会的に重要な立場にいた人々のインタビューや文字資料から当時の状況を分析し、そこから村落における体制転換の原体験を考察した。 以上の研究トピックを、研究課題である「『西欧』と『東欧』の境界線の複層性:スロヴァキア国境地域における社会の動態」としてまとめるにあたって、フィールドを取り巻く現代スロヴァキアの政治経済状況や、関連する歴史について把握することは必要不可欠である。したがって、上記以外に、これらの事項についても文献調査を重ねてきており、研究成果は現在執筆中の博士論文としてまとめる予定である。
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