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カストロ革命政権下におけるキューバ文学史の「失われた系譜」の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 07J09007
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関東京大学

研究代表者

山辺 弦  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードラテンアメリカ文学 / イスパノアメリカ文学 / キューバ文学 / レイナルド・アレナス / ビルヒリオ・ピニエーラ / ホセ・レサマニリマ / キューバ革命 / 文化政策
研究概要

2008年度は予定通り、三次資料の読み込みを基に研究計画を発展させ、その成果の一部を発表することを主眼に置いた。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻の学術雑誌『年報地域文化研究』第12号に掲載を許可された論文はその具体例である。ビルヒリオ・ピニェーラの小説『圧力とダイヤモンド』を「デイストピア性」というキータームを軸に論じた本稿は、文学テクストを具体的歴史状況に照らして分析するという研究意図を実現しつつ、先行研究において欠如していた新鮮な論点が見える点を高く評価されまたレイナルド・アレナスの小説『襲撃』における同様の特徴を論じた私の過去の論文と相神的な形で両者の文学的類縁性を明らかにした点でも、本研究の予想以上の進展を示すきわめて重要な成果であった。「デイストピア性」という概念は研究計画における出発点の一つであった「自己転覆性」という概念と結びつくものであるが、同様にレサマニリマとの比較、あるいは「分裂症的横断」という他の論点についても様々な形で有益な論の発展を見ることができた。
2009年3月に実施したスペインの研究旅行では、ピニエーラ研究の第一人者であるMercedes Serna氏と面会しそれまで入手が困難であった希少な資料の提供および有益な助言を得た。同様に現代キューバ研究において最重要な雑誌Encuentro de la Cultura Cubanaの編集長Luis Manuel Garcia氏、ならびにキューバ文学関連書に強い出版社Verbumの主催者であるPio Serrano氏といった重要な人物と面会を許され。多数の資料提供を受けたことも、特別研究員制度が与える経済的支援及び学術的信用の帰結した研究活動の成果として特筆されるべきものである。
その他の活動としては、数多くの読書会や研究会に出席してキューバ文学の精読と研究発表を精力的に行った。上記の論文もこのうちの一つでの口頭発表に基づいて執筆されるなど、これらの活動も研究成果に直結する有意義なものであった。

報告書

(2件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 退行するディストピアと逆説的(アンチ)ヒーロー-ピルヒリオ・ピニエーラ『圧力とダイヤモンド』-2009

    • 著者名/発表者名
      山辺弦
    • 雑誌名

      (東京大学大学院総合文化研究科 地域文化研究專攻)『年報 地域文化研究』 第12号

      ページ: 277-297

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] El color del veranor に見る生成原理としての「分裂症的横断」2007

    • 著者名/発表者名
      山辺 弦
    • 雑誌名

      ラテンアメリカ研究年報(日本ラテンアメリカ学会) 第27号

      ページ: 113-142

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2024-03-26  

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