研究課題/領域番号 |
07J09016
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小宅 理沙 立命館大学, 先端総合学術研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ジェンダー / リプロダクティブ・フリーダム / 性暴力 / 強制妊娠 / 性と生殖 / 人工妊娠中絶 / レイプ / 出産 |
研究概要 |
レイプで望まない妊娠をした当事者の中絶や出産後の感情や状態の変化などを明らかすることを研究の目的とし、研究をすすめてきた。 また同時に、これまで問題が野放しにされてきた、レイプ加害者の責任問題に関しても再検討してきた。これまでの研究においては、レイプという暴力行為であり女性の人権を著しく剥奪する行為を肯定しないために、こうした場合の妊娠について「女性の中絶希望」と表現されてきた面がある。しかし、レイプ被害による身体的・精神的な深い傷が、妊娠の終結希望に必ずしも結びつかないことが本調査研究にて明らかとなった。むろん、出産をしたからといってレイプ被害そのものを肯定しているわけではなく、他方、中絶がレイプ被害の事実をなかったことにできるはずもない。レイプという暴力行為は被害者女性がその妊娠を終結しようと継続しようとけっして肯定できない。とすると、レイプの被害者が中絶を望まないのであれば、これまでに議論されてきたレイプ加害者の責任、つまり被害者女性の中絶費用負担や中絶による身体的・精神的ダメージに対する責任だけが加害者の責任ではなく、加害者の責任問題とは、被害者女性が中絶回避を希望する場合のために、被害者の妊娠継続や出産費用、そしてレイプという犯罪行為への責任、さらには産まれてくる子どもの加害者の親としての責任なども含め議論していかねばならない、という立場のもと、研究を実施してきた。 具体的な研究方法は、実際レイプにより妊娠した被害者女性へのインタビュー調査および、加害者責任問題を追及するための文献研究等である。 研究成果の実績としては、第34回日本犯罪社会学会大会において、題目「性犯罪で『強制妊娠』させた加害者の責任の再検討」」を報告し、レイプ加害者の「強制妊娠罪」「強制中絶罪」「強制出産罪」等の法制度の必要を訴えた。
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