研究課題/領域番号 |
07J09744
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
若林 里衣 九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 共役系高分子 / 分子認識 / 配列制御 / メタセシス反応 / アロステリズム |
研究概要 |
私は、共役系高分子の優れた機能を最大限に発現させるためには共役系高分子の配列を分子レベルで制御する必要があると考えている。これまでに架橋分子により共役系高分子間を架橋するという手法により、共役系高分子を分子レベルで等間隔に配列させた二次元集合体を得ることに成功しており、本研究ではこの二次元集合体を構成要素として更なる階層構造を構築することを目的としている。 昨年度までに二次元集合体の基本的な評価、即ち、共役系高分子の配列制御およびメタセシス反応による配列の固定化、酸塩基添加による共役系高分子間の距離の制御に成功している。本年度は、まず気液界面にこの二次元集合体を展開させ、単分子膜としての評価を行った。π-A曲線、界面における各種スペクトル測定などにより、気液界面において共役系高分子と架橋分子からなる集合体は両者間の相互作用を維持したまま安定に存在していることが示唆された。さらにこの二次元集合体の三次元方向への組織化を目指した。具体的には従来の架橋分子と同骨格の架橋分子を用いて二次元集合体間を架橋することを試みたが、残念ながら三次元への組織化の確証を得ることはできなかった。しかし、先に述べた気液界面において形成させた二次元集合体は基板に移し取ることが可能であったことから、基板上における積層という可能性を示すことができた。 また、二種類の共役系高分子からなる集合体構築のため昨年度設計、合成を行った、二種類の相互作用部位を有する架橋分子と共役系高分子との集合体形成に関する評価を行った。この架橋分子と二種類の共役系高分子を適当な割合で混合した場合にのみ二次元集合体の形成が確認され、二種類の共役系高分子が分子レベルで交互に配列された集合体の構築が示唆された。 以上の結果は分子間の相互作用を制御することにより共役系高分子の配列を自在に制御することができることを示す重要な成果である。
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