研究課題/領域番号 |
07J10220
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 真一郎 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 大環状化合 / パイ電子系 / π-π相互作用 / 芳香族ジイミド / 大環状化合物 / NH-π相互作用 |
研究概要 |
本研究課題は、共有結合チューブ分子-ゲスト分子間の特異的パイ空間における相互作用解明を最終目標として設定し、合目的的分子設計に則った新奇な拡張一次元パイ電子系を有する共有結合チューブ分子の合成を計画した。当該年度では、芳香族ジイミド類の中で最小単位であるピロメリットジイミドが直交する二つの反応点を有することに着目して適切な構造修飾を行い、1)大環状構造における一次元パイ電子系の構築、及び2)ピロメリットジイミドを基盤としたパイ電子系化合物の特異な自己凝集力の発現、を達成した。以下にその概要を説明する。 まず、先に開発したピロメリットジイミドを基盤とした大環状化合物に一次元パイ電子系を導入して光・電気化学的機能発現を検討した。大環状構造への一次元パイ電子系の導入、すなわち空孔の構築は標的共有結合チューブ分子を開発する上で必須の克服課題である。環化縮合反応とパラジウム触媒を用いたカップリング反応で一次元パイ電子系の構築に成功し、各種測定及び理論計算で当該分子の基礎物性を明らかにした。 次に、開発した合成ルートを非環状ピロメリットジイミド誘導体の合成に適用し、n型半導体特性を有する新奇パイ電子系化合物の開発を試みた。合成したパイ共役系ピロメジットジイミド誘導体はパイ電子系の導入に伴って蛍光特性を発現するだけでなく、特異な自己凝集力を有することを詳細なX線構造解析及び理論計算によって明らかにした。本特性は、新奇有機トランジスタ材料開発へのパイ共役系ピロメリットジイミド誘導体の有用性を示唆するものである。
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