研究課題/領域番号 |
07NP0501
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研究種目 |
創成的基礎研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小山 健夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10010696)
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研究分担者 |
田浦 俊春 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (00251497)
桐山 孝司 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (10234402)
久保田 晃弘 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (70192565)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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キーワード | 人工物工学 / 知的人工物 / 知識創発 / 設計支援 / 人工提案 / 協調設計 / マイクロマシン / ネットワーク |
研究概要 |
研究班1「知識創発支援環境」では、メンタルワールドブラウザ2号の開発、およびそれらをWWW環境で使用するためのツールを試作した。フィジカル・ワールド・トランスミッタに関しては、システムの骨格部分の開発を終了した。それら2つの基本ツールを含むアブダクションマシン1号の外観デザインと製作を、東京芸術大学取手校木材造形工房とのコラボレーションで行った。外部とのコラボレーションの実践として、P3 art and environment、ならびにNECコ-ポレートデザイン部のコラボレーションによるA. T. E. (Art, Technology, Environment)プロジェクトにおいて、トロント(カナダ)のハーバーフロントで9月から開催されたToday's Japanの建築部門に展示を行った。 研究班2「知的人工物実現化支援環境」では、集束イオンビーム・カッティング、表面活性化ボンディング、有限要素法による振動解析、トンネル電流に適する材料の選択、などの技術と知識を融合的に利用したマイクロ加速度計の設計を行った。設計プロジェクトには、桐山、岩田、矢川、吉村、アギラ-、須賀、伊藤ら、およびケンブリッジ大学工学設計センターと松下技研(株)が参加し国際的な共同設計を行った。この共同設計をネットワークを介して行うために、遠隔解析ツールを開発した。またHyperNewsを利用し、設計者に共有されるべき知識の知識の収集を行った。 研究班3「人工物環境学」では、エンジニアリングにおけるエンジニアのヒストリーを記録・伝達するための方法論を研究し、具体的なモデリング手法を提案した。従来のKnow-how型の知識に代わってKnow-why型と呼ぶべき主観的な設計意図を記述するためにEngineering Scipt (ES) と呼ぶ言語系の設計を行った。自然法則をオブジェクト指向データベース上に実装するためのスキーマ設計を行い、いくつかの自然法則について実際にコーディングを試みた。人工物と情報の融合による生物指向パラダイムを提案し、環境変動へ適応できる生産システムのモデリングを行った。環境変動状況下での問題解決のための基礎理論として、中立突然変異型遺伝的アルゴリズムを開発し、非定数関数の最適化や騙し問題に有効であることを示した。ライフアルゴリズム(LA)をツール化し、エージェント群の相互作用による創発的な挙動を追求可能とした。環境問題を解決するためのインバース・マニュファクチャリングの研究の一つとして、グリーン・ブラウザの提案を行なった。 班間にまたがるものとして、WWWに代表される非同期コミュニケーション技術をベースにした、分散したデザインチームのためのThe RACE Asynchronous Collaboration Environment Project (The "RACE" Project)を開始した。 また教育活動としては、東京大学教養学部1、2年生を対象に有限設計ワークショップを開講した。
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