研究課題/領域番号 |
08041059
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
掛谷 誠 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (30020142)
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研究分担者 |
篠原 徹 国立歴史民俗博物館, 教授 (80068915)
杉山 祐子 (杉山 裕子) 弘前大学, 人文学部, 助教授 (30196779)
水野 啓 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (10260613)
重田 眞義 (茂田 眞義) 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (80215962)
荒木 茂 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (00158734)
松井 健 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50109063)
高村 泰雄 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30026372)
マテー A.Z. ソコイネ農業大学, 農学部, 上級講師
田中 樹 京都大学, 農学部, 助手 (10231408)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
31,600千円 (直接経費: 31,600千円)
1998年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
1997年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1996年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | アフリカ / 在来農業 / 集約化 / 焼畑耕作 / ピット耕作 / チテメネ耕作 / 民俗知識 / 根裁型農業 / チテネメ耕作 / エンセーテ / バナナ / 階段耕作 / 段階耕作 |
研究概要 |
ザンビア、タンザニア、エチオピアおよびカメルーンの諸民族を対象にしたアフリカ独自の農業集約化に関する現地調査と比較研究を行った。 1. 焼畑耕作地における集約化の現状と半常畑耕作の展開:在来農業に軸足をおきながら外部経済に対処するアフリカ農民の生計戦略と、その生態・社会・経済的背景の解析をおこなった。(1)ベンバでは構造調整・経済自由化政策下で、化学肥料の入手が困難になり、10年前に導入された集約的半常畑耕作が放棄された結果、疎開林帯における伝統的なチテメネ耕作が復活し、ブタ等の飼育が盛んになった実態を明らかにした。(2)熱帯雨林に住むンジェムの調査からは、多雨林の焼畑がギャップ耕作を基礎にした安定的なものであることが明らかになった。 2. 山地型在来農業の集約性:(1)独自の土壌保全型ピット耕作を行うマテンゴにおいては、尾根を単位とした土地利用のシステム、農法、土壌に関する民俗知識、人口増に対応した社会的メカニズム等の解明を通して、移住性を基層部にもつ定住社会としての特質が明らかになった。(2)ルグルでは、焼畑耕作、無耕起農耕、アグロフォレストリーなどの在来農業と、蔬菜果樹などの換金作物栽培が併存する実態が明らかになった。(3)コンソでは石積技術に支えられた階段耕作、堆肥の積極利用、多種作物・雑草に関する民俗知識、小規模灌漑など徹底的な環境利用による集約性の特性が明らかになった。 3. 根裁型在来農業の集約性:(1)エンセーテ耕作民のアリとイェムでは、多品種栽培を軸とした畑地管理や多目的有用植物としての利用体系、それを支える物質文化など、エンセーテ文化複合の実態を明らかにした。(2)プランティンの集約的農業を発達させたハヤでは、土地利用の解析やバナナとコーヒーを主作物とする混作的な畑(キバンジャ)の農業生態の分析によって、その立地条件と管理が高度な集約化の基礎となっていることが明らかになった。
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