研究課題/領域番号 |
08041172
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
磯村 思无 名古屋大学, 医学部, 教授 (00064832)
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研究分担者 |
川合 覚 獨協医科大学, 医学部, 助手 (70275733)
山本 直彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (40220488)
木村 政継 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60195378)
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (40115556)
脇 誠治 群馬県立医療短期大学, 教授 (10056286)
NGUYEN Thi D ホーチミン市熱帯病センター, 研究員
NGUYEN The D ホーチミン市熱帯病センター, 研究部長
TRAN Tim Hie ホーチミン市熱帯病センター, 主任長
TRINK Kim An チョウライ病院, 教授
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1996年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | ベトナム / マラリア / 迅速診断法 / 遺伝子診断法 / 新型変異株 / ウイルス性下痢症 / ロタウイルス / エンテロウイルス / マラリア原虫 / 分子疫学 / 乳幼児下痢症 / 下痢ウイルス |
研究概要 |
マラリア感染症:平成8年度は、ベトナムのラムドン省、カンホア省、ダックラック省、ジャライ省においてマラリアのマラリアの疫学調査を実施し、合計640名のマラリア陽性者を検出した。 1.アクリジンオレンジ(AO)染色による迅速診断法により3例の卵形マラリアが見い出され、ネスティドPCR法により確認された。また、ネスティドPCR法では、新たに4例が見い出された。本年度に見い出された7例のうち、3例は昨年見い出された新型の変異株であり、ターゲット部分の3塩基が従来型と異なった新型の変異株と判明した。 2.昨年見い出された、AO法陽性でマイクロプレート法で陰性となる四日熱マラリア原虫は、ターゲット部分の遺伝子解析から新型の変異株と判明した。ネスティドPCR法では正常の増幅遺伝子より19塩基短い増幅産物が得られ、塩基配列から新型の四日熱マラリアと考えられた。 平成8年度においては継続調査としてラムドン省ダラット地区のD診療所を平成7年11月から8年7月の間に水様便下痢を主訴として受診した5歳以下の小児63名についてウイルス学的検索を実施、31名(49.2%)がA群ロタウイルス陽性で血清型は1型が主体であるが判別不明例も多かった。年齢は1歳代以下、季節は冬期が多かった。下痢群からは他にアストロウイルス1株が検出された。一方健康小児対照群60名ではA群ロタウイルス陽性者1名だけであった。エンテロウイルスは下痢群で18名(28.6%)、対照群で17名(28.3%)が陽性で両者に差は認められず、季節集積性はなく年長児まで分布していた。以上から腸管系感染ウイルスはこの地区では広く侵淫しているが、乳幼児の下痢の原因ウイルスとしてはロタウイルスが重要であること、型判別不明ロタウイルスが多くさらに検索が必要なことが注目された。
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