研究課題/領域番号 |
08044088
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
景山 三平 (影山 三平) 広島大学, 学校教育学部, 教授 (70033892)
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研究分担者 |
T. Calinski ポズナニ農業大学, 名誉教授
神保 雅一 岐阜大学, 工学部, 教授 (50103049)
くわ田 正秀 (桑田 正秀) 広島大学, 総合科学部, 教授 (10144891)
藤越 康祝 広島大学, 理学部, 教授 (40033849)
正法地 孝雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (00033910)
CALINSKI Tadeusz Agricultural University of Poznan Emeritus Professor
MEJZA S ポスナニ農業大学, 教授
CALINSKI T. ポズナニ農業大学, 名誉教授
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 実験計画 / ブロックデザイン / 無作為化 / 統計モデル / 混合モデル / 分散分析 / 統計科学 / 組合せ論 |
研究概要 |
何らかの“数理的よさ"の基準に基づくデザインの分類とモデル設定の統一的な取り扱い方は未だ完成されていなく、各論が発散し、実務家・研究者の間に混乱もある。そこでこの問題の完全な解決が実験計画法の分野においては急務である。今回の目的を設定した時、その方面に特に造詣が深い研究者と共同研究することが、計画の早期完全遂行を可能ならしめると考え、共同研究者として我々と同じ統計観に立ち更に同じ問題意識をもち数多くの研究結果を発表し世界的にも認められているサリンスキー、メイザ両氏が最適であると判断し、今回の国際共同研究を計画した。この認識は正しかった。実際、この分野で現在精力的に研究している者のグループなので実り多き成果を得た。たとえば (1)無作為化原理を用いてのモデル設定の統一的な扱い方の提示 (2)(1)に基づいて、ブロックサイズ一定の計画の統計的妥当性の根拠の導出 (3)(1)に基づいて、ブロックサイズが一定でない計画への無作為化原理の導入と統計的意味づけの確立 (4)(1),(2),(3)をふまえ、計画の効率のクラスの決定を行った後、その個数を用いてのブロック計画の体系的分類についての結果 が挙げられる。 本計画は2年間で集中的に課題解決を目指したが、単年度課題として採択された。現在でも各自の分担課題を研究すると共に、電子メール、Fax等を用いながら随時連絡を取り合い、データ解析用のモデル設定のために導入した無作為化原理に基づいて、ブロック計画に関する2つの大きな研究方法を統一的に扱える理論の構築を目指した体系的な研究を行っている。現在まで多くの資料を集め、アイディアの交換も行っている。最近、サリンスキー氏とは2つの共同研究成果を二つの雑誌Biometrical LettersとJournal of Statistical Planning and Inferenceに発表し、更に一つの長編論文を最近の本Handbook of Statistics(オランダ.ノースホランド出版社)に発表し、他に1編の論文を投稿中である。またメイザ教授とはこのプロジェクトについての予備的研究を行い、着々と研究は進んでいる。 これらは今年度景山、神保がポーランドを訪問し、ポズナニにあるサリンスキー、メイザ両氏を中心とした実験計画法研究者グループの中で、直接的に不断の討論を行なったことで、本研究目標、研究方法の妥当性を含め実り多き成果を導いたものである。また今後の研究方針の決定の議論をポーランドの多くの研究者の組織的協力の下で行えることは特に重要であるとの見解も得た。 景山、神保の帰国後、日本において藤越、正法地、くわ田を加えて統計科学の枠組みの中で得られた成果の発展性を議論し、これらについてポーランド側に連絡すると共に、更に研究を遂行している。
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