研究分担者 |
INCROPERA Fr パジュウ大学, School of Mech. Engn., 教授
YANG WenーJei ミシガン大学, Mech. Engn. and Appl. Mech., 教授
INCROPERA Frank Paul School of Mech.Engn., Pardue Univ., Professor
FRANK Paul I パージュウ大学, 工学部, 教授
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研究概要 |
加熱面に生じた蒸気泡が加熱面を覆うことなく多数の微小な蒸気泡となってサプク-ル液中へ射出され,この射出によって固液接触が促進される現象のことをプール沸騰系におけるminute bubble emission boilingと呼んでいる. 他方,加熱面に衝突した液滴が多数の微小な液滴となって飛散し,その飛散によって固液接触が促進される現象のことを液滴沸騰系におけるminiaturizationboilingと呼んでいる. 本報は両沸騰系での微細化特性の相関を調べるため,前者の場合の気泡射出挙動はボイドプローブ(void probe)法により測定され,後者の場合の液滴の飛散挙動はpiezoelectricpotential methodで測定され,両者の飛散周期が比較された.また後者の場合,加熱面に埋め込まれた熱電対によって加熱面の過渡温度情報が検出され,微細化沸騰が持続している間の実質的熱流束と実質的加熱面温度が評価され,前者の定常状態下で評価された沸騰曲線と比較された.なお,後者の場合の微細化の持統時間は,その挙動がimage-processing methodにより図式的に示され,その図より定量された.上記の微粒子化の機構を明らかにするため,溶融金属-水反応の実験を行った。即ち,石英レンズ上の水膜に溶融スズを落下させ,そこでの挙動を石英レンズの裏面から,ホログラフィ干渉法でとらえた.特に,溶融金属と水膜での界面における微小蒸気泡の発生とその崩壊過程をリアルタイムで可視化したものである. 以上の実測結果に基づいた比較から,微細化沸騰は両者とも,ある特定の加熱面温度すなわち,threshold temperature(約180〜220℃の範囲にある)で発生すること,および両者とも同一メカニズムのもとで微細化が生ずることを明らかにした.なお本研究成果の報告書は6 Partsから構成されている.
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