研究課題/領域番号 |
08044141
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西本 清一 京都大学, 工学研究科, 教授 (10115909)
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研究分担者 |
戴 偉民 香港科学技術大学, 化学科, 助教授
周 玲 京都大学, 工学研究科, 助手 (50293890)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | DNA切断 / プロパルギルスルホン / 抗腫瘍性化合物 / プロドラッグ / インターカレーション / 分子認識 / 細胞毒性 / 構造-活性相関 |
研究概要 |
生体内で活性化されてアルキル化反応性を発現するとともに、特定のDNA塩基配列部位に特異的に作用してDNA鎖切断に導く新規プロパルギルスルホン化合物を分子設計および合成し、2年間の共同研究を実施して下記の成果を得た。 (1)平成8年度に2回および平成9年度に3回、研究代表者または研究分担者が香港科学技術大学を訪問し、プロパルギルスルホン化合物の分子設計と合成、ならびに天然物を含めたDNA切断活性を有する化合物の構造特性と反応性について調査研究した。 (2)平成8年度および平成9年度に各1回、研究分担者を招へいし、プロパルギルスルホン化合物の抗腫瘍活性発現機構および細胞毒性評価に関する研究動向について調査研究した。 (3)シス-エンジイン型プロパルギルスルホン・モノプロパルギルスルホン・ビスプロパルギルスルホンを含む45種類の新規化合物を合成し、DNA鎖切断および細胞毒性について構造-活性相関を定量化した。また、1,5-ジイン化合物からアリル二重結合の移動を経てシス-エンジイン構造が発生することを見いだした。 (4)一連のプロパルギルスルホン化合物について、DNA二重鎖に対するインターカレーション能とDNA一重鎖および二重鎖の切断量との関係を定量化し、2官能性のビスプロパルギル化合物よりもモノプロパルギル類縁化合物の方が一般にDNA二重鎖切断活性が大きいことを明らかにした。また、ナフタレンやアントラセンはDNA鎖へ挿入するが、挿入方向とアレン型活性部位の相対的な位置関係が切断活性を支配することを明らかにした。 (5)プロパルギルスルホン化合物とグアノシンのモデル反応系において、2種類のグアノシン-プロパルギルスルホン付加体、および脱リボース構造をもつグアニン-プロパルギルスルホン付加体の生成を確認し、グアニン塩基部位のアルキル化によるDNA鎖切断反応機構を明らかにした。
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