研究課題/領域番号 |
08044150
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新原 晧一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40005939)
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研究分担者 |
左 容昊 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10283805)
関野 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20226658)
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40167698)
上田 智 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (20029870)
菅沼 克昭 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (10154444)
丁 徳珠 韓国KIST, セラミックス部, 主席研究員
CASTRO D. 米国MIT, 化学工学科, 助手
YING J.Y. 米国MIT, 化学工学科, 助教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
1997年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | ナノコンポジット / 複合化 / 機械的性質 / 機能的性質 / 高温特性 / ナノ組織制御 / プロセス因子 / セラミックス / 金属 / ナノ複合材料 / 耐クリープ性 / 微細組織 / 金属系 / 高分子基ナノ複合材料 / 多機能調和型材料 / 機械的特性 / 電磁気的性質 |
研究概要 |
現在問題になっているエネルギー問題や地球環境問題等を解決するために、或いは来るべき21世紀に必要とされる超高効率、低エネルギー消費型材料を実現するためには、従来とは全く異なる機能を持つ材料、即ち多機能調和材料の開発が不可欠になることは明らかである。本研究代表者らのグループではこれまで、こうした問題を解決しうる候補材料としてナノメータースケールで構造が制御されたナノ複合材料(ナノコンポジット)のコンセプトを提案し、種々のセラミックスなどの系で具現化してきた。 ナノ複合材料では、組織制御の結果、非常に優れた機械的性質を示すことが見いだされているばかりでなく、微細構造や界面構造をナノメータースケールに制御するため、電気的、磁気的、光学的機能などに顕著なサイズ効果が生じることが予測される。即ち、セラミックス材料のナノ組織制御によって、機械的性質の顕著な改善に加え、新しい機能性をも同時に付与し、且つそれらが構造スケールでリンクして発現するような新規な材料-多機能調和型材料-の創製が可能である。 そこで本研究者らはこうした未来型材料の創製を目指して、これまでに培ってきたナノコンポジット技術を更に進展させる研究を提案し、ナノコンポジット研究で卓越した知識と経験を持つ日・米・韓の国際的な研究グループを構成することで多機能調和型のナノコンポジット材料の設計・開発研究を推進し、以下の知見を得た。 1) セラミックス基ナノコンポジットの高機能化のための新規なプロセス開発と材料の創製技術の確立:より簡便にナノコンポジットを作製するための新しいプロセシングを開発し、優れた特性のセラミックス系ナノコンポジットの創製に成功した。 2) 多機能調和型セラミックスナノコンポジットの創製とその物性解明:構造用セラミックスへの新機能の付与や機能性セラミックスの力学的特性の改善を行うと同時に、こうした材料ではナノ複合化により、機械的性質と電磁気的性質を同時に改善出来ることを明らかにし、多機能調和型材料の開発に成功した。 3) 新規な有機/無機多機能調和型コンポジットの設計と創製研究:ナノ・分子レベルで有機材料と無機材料を融合することで、優れた力学的、熱的性質をもつコンポジットの創製に成功した。 以上、セラミックスで開発・展開されたナノ複合化技術を更に進展させることで、種々の多機能調和材料の創製を可能にした。これら材料ではナノスケール構造制御によって様々な特性の同時改善が可能であり、多機能が高次に調和したものである。優れた多機能の発現はナノ〜分子レベルでの組成、構造、界面、結合などの制御が新規なプロセッシングを開発して適用することで適切に行われたためである。本研究ではこうした点に重点を置くことで、これまで不可能とされてきた多機能の同時付与・改善に成功した。
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