研究課題/領域番号 |
08044215
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
小野寺 良次 宮崎大学, 農学部, 教授 (60040862)
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研究分担者 |
KARRER Kathl マルケット大学生物学科, 助教授
WHITE Brvan イリノイ大学動物科学科, 教授
富田 純史 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70113230)
KARRER Kathleen M. Marquette University, Department of Biology, Associate Professor
WHITE Bryan A. Illinois University, Department of Animal Science, Professor
WHITE Bryan イリノイ大学, 動物科学科, 教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ルーメンプロトゾア / Entodinium caudatum / cDNAライブラリー / 大腸菌リジン要求株 / lysAスクリーニング / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素 / 透過型電子顕微鏡像 / エンドシンビオント / エンドシンピオント / ジゴキシゲニン / Entodinium caudatuin / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素遺伝子 / LysAスクリーニング |
研究概要 |
研究代表者がルーメンプロトゾアのジアミノピメリン酸(DAP)からのリジン合成能を発見したことに関連して、本研究では同プロトゾアの一種Entodinium caudatumを用いて、リジン合成時に作用するDAP脱炭酸酵素が本当にプロトゾア自体のものかどうかを確認するため、その酵素をコードする遺伝子(lysA)をE.caudatumのcDNAライブラリーからスクリーニングし、塩基配列を決定することを目的とした。まず、ルーメンにE.caudatumのみが生息するモノフォーネート山羊を作成し、このプロトゾアのcDNAライブラリーを作成して、大腸菌のリジン要求株によるlysAのスクリーニングを試みたが、ポジテイブプラークは得られなかった。次に、すでにlysAの塩基配列が決定されている6類のバクテリアのホモロジーの高い塩基配列部分をプローブとして、ディゴキシゲニンによりlysAのスクリーニングを試みた結果、ポジテイブプラークを得、その塩基配列を決定した。その結果、これはlysAとは無縁で、精子尾部特異タンパク質やパラメシウムの表面抗原タンパク質の遺伝子と高いホモロジーをもつことがわかった。続いて、上記の6種類のバクテリアのホモロジーの高い塩基配列部分をプライマーとし、E.caudatumのcDNAをテンプレートにして、ランダムプライマー法によりPCR産物の生成を検討した結果、PCR産物は得られなかった。このように、すべての試みが失敗したので、おそらくcDNAライブラリーにはlysAが存在しないと考えられた。そこで、E.caudatum胞内に共生するエソドシンビオントに目を向け、DAP脱炭酸酵素活性の細胞内の分布を検討した結果、E.caudatumホモジェネートの遠心分離による8,000および37,000g沈殿画分に高い活性が存佐子ることが示された。透過型電子顕微鏡による沈殿画分の観察では、卵形のバクテリア様顆粒が存在し、これはE.caudatum細胞内でも小胞に包まれた形で存在した。これらの顆粒からはDNA(20,000bp)が回収された。目下、このDNAからのlysAのスクリーニングを開始し、まもなく当初の目的を達成する結果が得られるものと期待している。
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