研究課題/領域番号 |
08044220
|
研究種目 |
国際学術研究
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 東京大学 (1997-1998) 帝京大学 (1996) |
研究代表者 |
渡辺 雄一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60183125)
|
研究分担者 |
KUMAR Dinesh アメリカ農務省, 植物遺伝子発現研究所, 主任研究員
BEACHY Roger N. スクリップス研究所, 植物生物学部門, 教授
岡田 吉美 帝京大学, 理工学部, 教授 (30011703)
BEACHI Roger スクリップス研究所, 植物生物学部門, 教授
BEACHY Roger スクリップス研究所, 植物生物学部, 部長
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | N遺伝子 / アポトーシス / 壊死 / タバコモザイクウイルス / 移行タンパク質 / 複製酵素 / GFP / リン酸化 / 細胞骨格 |
研究概要 |
N遺伝子をもつタバコがタバコモザイクウイルスの感染に対して示す、過敏感反応を中心に共同研究を行った。28度以下であると、ウイルスが感染した葉の細胞の周辺に感染後2-3日後に壊死が起こり、ウイルスのそれ以上の広がりが押さえられ、封じ込められる。この反応を引き起こすのはタバコモザイクウイルスの遺伝子産物が複製酵素であること、さらにそのアミノ酸配列の一部の50kDaの断片であることが明らかとなった。また、ObというこのN遺伝子をもつタバコの抵抗性を乗り越えることのできるタバコモザイクウイルスの解析を並行して行い、上記の知見が裏づけられた。このウイルスの複製酵素では壊死は引き起こされないのである。さらに、この複製酵素の部分配列上にアミノ酸置換をひきおこして、N遺伝子をもつタバコで壊死を引き起こすようになったObの変異株を解析した。 タバコモザイクウイルスの移行タンパク質が感染細胞内で合成された後に、リン酸化を受けること、そのアミノ酸残基が37番目のセリンであること、そのセリンを置換させると機能しなくなることなどが明らかとなった。リン酸化をうける能力と、細胞内での時間にそった局在性の変化、細胞内での安定性・寿命が大きく関連していることが示された。 さらに、この過敏感反応が引き起こされる現象の前後での、タバコモザイクウイルスの移行タンパク質の発現、蓄積などを解析することが、ウイルス抵抗性の理解のために非常に重要であることがあきらかとなり、将来的にも共同研究をやることの意義があることが確認された。
|