研究課題/領域番号 |
08044262
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 慶応義塾大学 (1997) 金沢大学 (1996) |
研究代表者 |
岡田 保典 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00115221)
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研究分担者 |
D'ARMIENTO J コロンビア大学, 医学部・内科学, 助教授
四方 英夫 明海大学, 歯学部・口腔病理, 助手 (00170853)
大野 真介 金沢大学, がん研究所・腫瘍制御, 教授 (70019868)
塩沢 俊一 神戸大学, 医学部・保健学科, 教授 (40154166)
CHADA Kiran ニュージャージ医科歯科大学, 生化学, 助教授
ARMIENTO Jeanine D Columbia University, School of Medicine, Associate Professor
DARMIENTO Je コロンビア大学, 医学部・内科学, 助教授
CHADA Kirari ニュージャージ医科歯科大学, 生化学, 助教授
EECKHOUT Yve ルーバン大学, 医学部・生化学, 教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1997年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1996年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | マトリックスメタロプロテアーゼ / 細胞外マトリックス分解 / 遺伝子導入マウス / 組織破壊 / 癌細胞浸潤 / 転移 / ゼラチナーゼA / 膜型MMP / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
研究概要 |
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)遺伝子ファミリーのうちでも、MMP-2(ゼラチナーゼA)はがん細胞浸潤・転移や関節破壊と密接に関係しており、生体内での作用機序が注目されている。MMP-2の活性化酵素として細胞膜貫通型MMP(MT-MMP)がクローニングされ、MT-MMP/MMP-2の相互作用による細胞外マトリックス分解機序解析が最重要研究課題となっている。本研究における主な研究成果は、以下の如くである。 1.ヒト乳癌組織における潜在型MMP-2の活性化は、MTI-MMP発現と正の相関を示した。一方、MT2-MMPとMT3-MMPの発現は弱く、潜在型MMP-2活性化にMTI-MMPが中心的役割を果たすことが明らかとなった。甲状腺癌組織においても、潜在型MMP-2活性化率はリンパ節転移と正の相関を示し、MTI-MMPがその活性化主役を演じていた。 2.ヒト変形性関節症と慢性関節リウマチの関節軟骨では潜在型MMP-2の活性化がみられ、MTI-MMPの発現と正の相関を示した。また、MTI-MMP発現陽性軟骨細胞の細胞膜成分は、潜在型MMP-2を活性化した。さらに、MTI-MMPの軟骨細胞による発現は軟骨の破壊程度とよく相関した。 3.リコンビナントMTI-MMPの生化学的性質を調べたところ、本酵素は潜在型MMP-2を活性化するだけでなく、I,II,III型コラーゲン、ゼラチン、プロテオグリカン、フィブロネクチン、ヴィトロネクチン、ラミニンを分解した。MT3-MMPについても検討したところ、I型コラーゲンを除いてほぼ同様な活性を示した。 4.MTI-MMP遺伝子を軟骨組織で特異的に発現する遺伝子導入マウスを作製しており、現在その表現型を調べている。今後、本マウスをMMP-2遺伝子欠損マウスと交配し、表現型を解析する予定である。
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