研究課題/領域番号 |
08044263
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松島 綱治 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50222427)
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研究分担者 |
OPPENHEIM Jo 米国国立癌研究所, 研究室主任
原田 明久 金沢大学, 医学部, 助手 (00228636)
小林 芳郎 東邦大学, 理学部, 教授 (10134610)
笠原 忠 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (60049096)
向田 直史 金沢大学, がん研究所, 助教授 (30182067)
THESTRUPーPED クリスチ デンマーク王国Aarhus大学, 医学部, 教授
PEDERSEN Kri デンマーク王国Aarhus大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1997年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | ケモカイン / インターロイキン8 / 単球走化活性化因子 / 好中球 / 単球 / 炎症反応 / HIV感染 / レセプター / 単球走活性化因子 / 糸球体腎炎 / 急性呼吸窮迫症候群 |
研究概要 |
本共同研究を通じて、以下の結果を得ることができた。 1)Thestrup-Pedersen教授とのグループとの共同研究を通して、無症候性のHIV患者由来ではIL-8レセプターの発現が、正常人に比べて、未刺激B細胞で亢進しており、種々のTh1・Th2サイトカインによるB細胞上のIL-8レセプター発現の調節機構が、正常人とHIV感染患者においては異なることを認め報告した。2)Thestrup-Pedersen教授との共同研究にて、再灌流傷害によると考えられる、移植直後にIL-8濃度の著名な増加を認める予備的結果を得た。3)Oppenheim博士との共同研究にて、IL-8がIL-8レセプターB型(CXCR2)のC末端部のリン酸化を、NAP-2に比べて強く起こし、これがNAP-2では認められない、高濃度のIL-8に対する好中球の走化能の減弱を引き起こすことを示唆する結果を得て報告した。4)Oppenheim博士と共同で、高感度のCCケモカインの一つであるエオタキシンに対する酵素免疫学的測定法を樹立した。5)抗糸球体基底膜抗体投与による糸球体腎炎モデルでの単球依存性に起きる組織障害にはMCAF/MCP-1が、エンドトキシン血症に伴う急性呼吸窮迫症候群・脳虚血発作後の再灌流傷害・尿酸結晶投与による急性関節モデルにおける好中球依存性の組織傷害はIL-8が、それぞれ密接に関与していることを示唆する結果を得た。6)サイトメガロウイルスを始めとする種々のウイルスによって、試験管内ではIL-8の転写ひいては産生が誘導されるとともに、IL-8がインターフェロンの抗ウイルス活性を抑制することも発見し報告した。このことは、IL-8がウイルス感染の病態の成立にも関与している可能性を示唆している。
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