研究課題/領域番号 |
08044292
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 和夫 広島大学, 理学部, 教授 (70022720)
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研究分担者 |
KATOH A 米国マーシー病院放射線病理癌部門, 部長
西川 正信 岡山県生物科学総合研究所, 技師 (60262812)
竹上 勉 金沢医科大学, 総合医学研究所, 助教授 (10113490)
KOTOH Arthur K. Oncopathology Div., Mercy Hospital, Chief
KATOH Arthur 米国マーシー病院, 放射線病理癌部門, 部長
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1997年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1996年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 生物界間接合 / 接合伝達性プラスミド / 癌遺伝子 / 植物癌遺伝子伝達 / Ti / 動物培養細胞 / 腸内細菌 / 土壌細菌 / 細菌・動物細胞間接合 / 接合伝達 / GFP / ミトコンドリア / 大腸菌 / 酵母 |
研究概要 |
SV40のoriとプロモーターを持ちレポーターとして青色蛍光発色蛋白質GFP遺伝子とネオマイシン耐性Neo遺伝子を選択マーカーとする動物細胞用接合伝達プラスミドpBASreenを構築し、このレポーター遺伝子がCOS1やNIH3T3細胞で効果的に発現するとともに接合伝達遺伝子も機能することも確認することができた。また、レポーター遺伝子としてクロラムフェニコールトランスアセチラーゼ遺伝子を持つミトコンドリアへの接合伝達性プラスミドpAY-CATMも構築した。しかしながら、大腸菌から動物細胞への接合伝達では問題があることが分かつた。それは、接合伝達のためにプラスミド受容細胞の動物細胞と供与細胞の大腸菌を混ぜた時、除去されないで残った大腸菌の細胞培養液中での増殖速度が非常に大きく増え過ぎてしまうこと及び大腸菌が培養細胞に対してトキシックであることである。この問題は、分裂時に核を欠くミニセルを産製する大腸菌突然変異体を使い解決した。また、ミニセルを選択的に濃縮する方法を開発するとともに、ミニセル自身にも生物界間接合能があることを証明した。一方、土壌細菌アグロバクテリアはその巨大Tiプラスミド上の植物オンコジーンを植物細胞へ伝達移行させて腫瘍を形成させることが知られている。大腸菌と違いアグロバクテリアは真核細胞に対して毒性が少ないことを見出した。この点とオンコジーン伝達の共通性からTiプラスミドのゲノムの構造解析も平行して行った。最初のTiの全塩基配列206、482bp決定と解析の結果、Tiを接合伝達させるtra遺伝子系とオンコジーンを伝達させるvir遺伝子系とが遺伝子構造上完全に独立した構造になっていることが解った。このことは、癌遺伝子の動物細胞への接合伝達を考える上で重要な示唆を与える。 研究代表者及び分担者は、それぞれ米国、日本の研究室を相互に訪問し、研究と研究連絡を行った。
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