研究課題/領域番号 |
08044304
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
堀内 正公 熊本大学, 医学部, 教授 (10117377)
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研究分担者 |
CHANG Ta‐Yua ダーツマス大学, 医学部, 教授
袴田 秀樹 熊本大学, 医学部, 助手 (70284750)
宮崎 章 熊本大学, 医学部, 講師 (70253721)
CHANG TaーYua ダーツマス大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | コレステロール代謝 / ACAT / マクロファージ / 泡沫細胞 / cDNAクローニング |
研究概要 |
一連の国際共同研究を通して、アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素(ACAT)の生体内での挙動に関し、新たな知見が得られた。我々は、ヒトACATに対する特異抗体を調整し、ヒト組織におけるACATの発現を免疫組織化学的に検討した。ACATは副腎皮質、マクロファージ系の細胞(ランゲルハンス細胞、肺胞マクロファージなど)、神経系の細胞(シュワン細胞、神経節細胞など)、皮脂腺などに高度に発現していた。病的状態では、動脈硬化病変、特にマクロファージ由来泡沫細胞にACATの高度の発現がみられ、動脈硬化病変形成における重要な役割が示唆された。培養ヒト単球におけるACAT蛋白は、マクロファージヘの分化により強力に発現誘導されることが明らかとなり、動脈硬化病変におけるACAT発現機序の一因が明らかになった。神経系の細胞にも高度のACAT発現をみたことから、神経生物学的観点からもACATの役割が注目される。 我々はまた、ラットACATをクローニングしその組織分布を検討した。ACATは、副腎、肝臓、小腸、大動脈の中で、副腎に最も高度の発現をみた。肝臓は高いACAT活性を示したにもかかわらず、ACAT蛋白、ACATmRNAのレベルは低く、肝臓に特異的なACATアイソザイムの存在が示唆された。ラット副腎ACATを化学架橋剤で処理すると、二量体及び四量体が形成され、ACATがオリゴマーを形成していることが示唆された。またラット副腎ACATは10kDaの蛋白とも架橋され、ACAT結合蛋白の存在が示唆された。この蛋白がACATの活性を制御している可能性があり、同定を目指している。
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