研究課題/領域番号 |
08044307
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
秋山 伸一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117413)
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研究分担者 |
GOTTESMAN Mi 米国国立癌研究所, 細胞生物部門, 部長
FOJO Antonio 米国国立癌研究所, 癌治療部門, 上級研究員
COLE Susan P カナダ, クイーンズ大学・癌研究所, 教授
古川 龍彦 鹿児島大学, 医学部, 助手 (40219100)
GOTTESMANL Michael M National Cancer Institute, Laboratory of Cell Biology
GOTTESMAN M 米国国立癌研究所, 細胞生物部門, 部長
FOJO Antoni 米国国立癌研究所, 癌治療部門, 上級研究員
COLE Susan クイーンズ大学, 癌研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | MRP / 肺扁平上皮癌 / 移行上皮癌 / ATL / PAK-104P / シスプラチン耐性 / GS-X pump / cMOAT |
研究概要 |
1、臨床腫瘍でのmultidrug resistance protein(MRP)の発現。 種々の腫瘍でのMRPの発現を調べた。肺扁平上皮癌、移行上皮癌、成人T細胞白血病(ATL)などで高率にMRPmRNAの発現がみとめられた。移行上皮癌では分化度の高い癌ほどMRPmRNAの発現が高かった。ATLでは34検体中14例(41.2%)陽性であった。急性型で治療前にMRP陽性例は,MRP陰性例に比較して生存期間が短かく、治療抵抗性との関連が示唆された。 2、MRPを発現している多剤耐性癌細胞の耐性克服。 ピリジン誘導体、PAK-104P、ロイコトリエンD4受容体拮抗阻害剤、ONO-1078、がMRPを発現した多剤耐性癌細胞(C-A120,C-A500)の抗癌剤感受性を高めることを報告したが、PAK-104P、ONO-1078、がMRPによるATP依存性ロイコトリエンC4(LTC4)取り込みを拮抗的に阻害することが明らかになった。 3.シスプラチン耐性細胞KCP-4で発現しているシスプラチン排出ポンプの解析。15EA06:KCP-4細胞はシスプラチンをATP依存性に排出するポンプを発現していることを明らかにした。そのポンプはグルタチオン抱合体排出ポンプ(GS-X pump)であることを示唆する実験結果を得た。シスプラチン耐性KCP-4細胞とMRP発現C-A120細胞の重金属耐性にはメタロチオネインは関係のないことを明らかにした。KCP-4細胞とC-A120細胞へのアンチモンの蓄積はKB-3-1細胞の約1/10に減少しており、両細胞からのATP依存性のアンチモン排出はKB-3-1細胞に比べて亢進していた。シスプラチン耐性細胞にMRPとは異なるアンチモン(重金属)排出ポンプが発現していることを初めて明らかにした。KCP-4細胞では、ヒトMRPと46%の相同性のあるhuman cMOATのmRNAの発現が亢進していた。rat cMOATに対する抗体で認識される蛋白質の発現がKCP-4細胞で亢進していることが判明した。ヒトcMOAT蛋白質やその他のMRP homologsがKCP-4細胞のシスプラチン耐性やシスプラチン蓄積の減少に関与しているか調べている。
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