研究分担者 |
鈴木 文子 島根大学, 教育学部, 助教授 (40252887)
西田 忠男 (西田 忠雄) 島根大学, 教育学部, 助教授 (30180615)
森本 直人 島根大学, 教育学部, 教授 (70157923)
足立 悦男 島根大学, 教育学部, 教授 (20127335)
間鍋 武敷 (真鍋 武敷) 島根大学, 教育学部, 教授 (40263496)
李 沂ぼく 釜山教育大学校, 副教授
金 聲和 釜山教育大学校, 教授
の 相お 釜山教育大学校, 教授
李 明雨 釜山教育大学校, 教授
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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研究概要 |
1996〜7年度においては,日韓両国の子ども文化の違いを全体的に把握するために,小中学生およびその保護者を対象として質問紙調査を実施した。その質問項目は尊敬する人、希望する職業、好きな歌、好きな昔話、よくする遊び、好きなテレビ番組の6つの領域からなっている。 その結果、全体として,日本の子どもより韓国の子どものほうがより具体的な回答が多く,日本の子どもの場合は、韓国の子どもに比べて回答が広く分散しているという特徴があることが分かった。尊敬する人物や好きなお話などの問いにおいては、学校教育(教科書)の影響と思われる回答が韓国の子どもに多くみられた。また、歌や番組の嗜好傾向においては、日本の子どものほうがマスコミの影響をより大きく受けていることが推測された。 この結果を踏まえ,1998年度は,学校教科書の内容分析を中心に比較研究を進めた。「社会科」「図画工作」「国語」の三教科,および「道徳」の比較である。他方,学校外子ども文化として「遊び文化」を,とりわけ伝承性という視点から分析を続けた。 「社会科」においては,日本の教科書では国内外の人物が広く題材として登場しているが,韓国の教科書では自国人が多く取り上げられているという違いがあった。「図画工作」では,日本においては子ども自身の感覚や個性の発揮が重要視されているが,韓国では自国文化の継承(受容)を重視するという傾向が見られた。「国語」では,日本では昔話を文学としてとらえようとしているのに対し,韓国では倫理的な文化財としての位置づけが強いことが分かった。「道徳」では,日本がより多様で抽象的な価値志向といえる一方で,韓国はより具体的現実的な価値志向がみられた。また,「遊び」分析の結果,日本より韓国のほうが世代間の遊び文化の伝承がよくなされている事が分かった。
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