研究分担者 |
PARK J.K. ソウル大学校工科大学, 教授
HAHN S.Y. ソウル大学校工科大学, 教授
本間 利久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00091497)
土谷 武士 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90001172)
大西 利只 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10261330)
S.Y.HAHN Seoul National Univ., Fac.of Eng., Professor
J.K.PARK Seoul National Univ., Fac.of Eng., Professor
JUNG H.K. ソウル大学校, 工科大学, 助教授
SUL S.K. ソウル大学校, 工科大学, 教授
北 裕幸 北海道大学, 工学部, 助教授 (30214779)
槌本 昌則 北海道大学, 工学部, 助教授 (40207402)
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研究概要 |
(1) 超伝導体中の電磁現象の理論的・数値的解析:超伝導体内の発熱に起因してパルス磁場を用いたバルク材の着磁特性にピークが存在することが分かった。また,パルス着磁過程における磁束フローの影響を考慮した超電導体内部の発熱について数値解析を行い,フロー抵抗率の磁場と温度の依存性のモデルについて評価した。数値解析の結果,ほとんどの発熱がパルスの立ち上がり時に試料の表面近くにおいて生じていることがわかった。また,バルク材は金属などに比べて熱伝導率が悪いため,熱は冷媒にほとんど吸収されず、断熱状態に近いことがわかった。 (2) 大型超伝導線材の安定性の高度化および超伝導磁気浮上システムの制御法:低温および高温の両超伝導体を組み合わせた複合超伝導体を提案し,過渡安定性のシミュレーション法を開発するとともに,複合化により大きく安定性が向上することを示した。また,過渡擾乱に伴う浮上体微小振動のアクティブ制御法について検討を行った。 (3) 超伝導限流器:磁気遮蔽型超伝導限流器にアクティブ制御方式を提案し、限流インピーダンスの向上に不可欠の超伝導磁束流抵抗を著しく増大できることを明らかにした。これにより限流特性の高性能化への見通しを得た。また,超伝導磁気遮蔽体としてBi2223バルク,YBCO薄膜、Nb_3Sn線材を使用した限流器を開発し,限流動作および超伝導復帰等の諸特性を理論的,実験的に解析し,その設計指針を明らかにした。また,限流器の「多機能・多目的化」や「メンテナンスフリー」という概念を提案し,その可能性を示した。 (4) 電力系統における超伝導電力貯蔵:電圧・無効電力制御の面から、貯蔵装置の無効電力出力や,貯蔵容量、変換器容量、及び有効電力と無効電力との比率が,系統状態に大きく左右されることを明らかにした。また、分散型SMESの電圧安定化制御特性に関して,負荷増加及び送電線事故を想定した場合について,従来型の電圧制御機器との比較・検討を行い,その有効性を示した。さらに、分散型SMESの日間運用における有効・無効電力制御機能特性を解析し,それぞれ単独制御をするよりも,P-Q同時制御した方が有効であることを定量的に明らかにした。 (5) 機器制御:制御対象の設計とそれらを含んだ制御系の設計を同時に行う統合化設計について新たな方法を開発した。制御系の漸近特性を調べてその近似的性能を明らかにすると共に,目標値又は外乱の予見情報が利用できる場合に,制御系性能の向上が可能な予見制御を誘導電動機のベクトル制御に適用しその効果を確認した。
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