研究課題/領域番号 |
08102006
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
化学系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
諸岡 良彦 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016731)
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研究分担者 |
引地 史郎 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (10282857)
藤澤 清史 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (10251670)
穐田 宗隆 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (50167839)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
165,000千円 (直接経費: 165,000千円)
1998年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1997年度: 31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
1996年度: 110,000千円 (直接経費: 110,000千円)
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キーワード | 酸素 / 遷移金属錯体 / 酸素錯体 / 金属タンパク質 / ヒドロトリス(ピラゾリル)ボレート / オキソ種 / ポリ(フェニレンンオキシド) / ヒドロペルオキソ種 |
研究概要 |
本研究では、酸素代謝や酸化反応を行う金属タンパクの活性部位の機能や構造を明らかにすることを目的として、新規に設計・開発した種々の置換ヒドロトリス(ピラゾリル)ボレート類を配位子として用いることにより、金属の配位環境を電子的・立体的にコントロールして、系統的な遷移金属酵素錯体の合成研究を行ってきたが、成果の概要は以下の通りである。 1.高原子価ビス架橋オキソ錯体の化学 ニッケル及びコバルトの複核μ-η^2:η^2酸素錯体はO-O結合切断を経て高原子価ビス架橋オキソ種に変換され、この中間体はC-H結合酸素化能を示した。この中間体はメタンモノオキシゲナーゼの活性点構造と関連して多大な注目を集めた。 2.単核金属中心上での酸素活性化反応 芳香族を酸素酸化によって分解するカテコールジオキシゲナーゼに代表される単核金属活性種を含む酸化酵素の機能を再現した。 3.第二周期および前周期遷移金属酸素錯体の合成 金属タンパクには含まれない第二周期金属・前周期遷移金属まで対象を広げて酸素錯体合成を行って、金属タンパクに含まれる後周期第一周期金属の特性を明らかにした。 4.フェノール類の位置選択的重合反応 本研究室で見出したヘモシアニン及びチロシナーゼのモデル錯体である複核銅酸素錯体およびその関連錯体を触媒として、フェノール類の酸化重合によるポリパラ(フェニレンオキシド)合成に成功し、生物無機化学的研究を工業反応に展開した。 その他、単核酸化酵素の反応機構解明を目指した単核銅-酸素錯体の合成と性質、酸素分子による還元剤不在下での芳香族の水酸化等についても有用な知見を得た。
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