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初期言語発達と認知発達の関係について-比較言語学的観点から-

研究課題

研究課題/領域番号 08202207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

小椋 たみ子  神戸大学, 発達科学部, 教授 (60031720)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード日本語獲得 / 平均発話長 / 語彙 / 遊び / 手段-目的 / 事物の永続性
研究概要

日本、米国の10、12、15、18、21、24、27ヶ月児各10名の横断観察と初期言語発達質問紙から、次のことを明らかにした。1.日本語獲得児の語彙と統語発達を明らかにした。発話データをMacWhinney(1995)のCLANプログラムで分析し、量的言語発達測度を算出した。語彙を普通名詞、述語類、閉じた語類、社会・個人語類に分類した結果、閉じた語類は21ヶ月以降、他の語類は18ヶ月以降に有意に増加した。先行研究では、英語獲得児は名詞優位に発達するとの報告があるが、日本語獲得児は動作語を含む述語類も普通名詞の増加と同様生起していた。幼児語から成人語への転換も18ヶ月から21ヶ月に生起していた。文法面の測度の平均発話長(MLU)を日本語で算出する際の問題点を解決するのに形態素区切りの異なる4種のMLUを算出し、他の言語測度との相関を算出した結果、接辞語、活用形についた付属語も形態素の区切りとしたMLUが27ヶ月までの文法発達を反映していた。
2.日本のデータについて、初期言語発達と認知発達の関係を生活年齢を一定にした偏相関係数と因子分析から明らかにした。言語、身ぶり、遊び(象徴化の程度、系列化の測度)、認知課題(手段-目的、事物の永続性課題)を変数とした主因子法、ヴァリマックス回転による因子分析から6因子抽出し、5因子を解釈した。第1因子(階層シンボル結合因子)、第2因子(前シンボル因子)、第3因子(シンボル因子)、第4因子(手段-目的第V段階因子)、第5因子(事物の永続性第VI段階)で、第1、第2因子は言語と認知で共有される因子であった。Batesらが提起するLocal homology modelが支持された。
3.日米比較では、初期言語発達質問紙の身ぶり・行為と遊びの象徴化の程度は国の有意差はなく、年齢差は両国で見出された。言語、認知及び両者の関係の日米比較は今後、分析予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小椋たみ子: "日本語獲得児の語彙と文法の発達:clanプログラムによる分析" 神戸大学発達科学部紀要. 4・2(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Yamashita,Y: "A scoring system for evaluating infant cognitive performance" 島根女子短期大学紀要. 35. 65-74 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小椋たみ子: "子どもたちの言語獲得" 小林春美・佐々木正人(印刷中), (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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