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音声コミュニケーション行動の獲得に果たす視覚情報の役割についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 08202212
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北里大学

研究代表者

重野 純  北里大学, 教職課程, 助教授 (20162589)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードマクガ-ク効果 / 個人差 / 係留効果 / 音声コミュニケーション行動 / 視覚情報 / 情報の統合
研究概要

視聴覚情報の統合レベルを調べるために、1)マクガ-ク果に生じる個人差の問題、2)音韻知覚に生じる係留効果、についての2つの実験を行った。これらの実験から得られた新しい知見について、次にまとめる。
実験1:マクガ-ク効果が生起するかどうかについて、より日常生活場面に近い条件において、一度に大量のデータを取れるように、大教室においてスクリーンに映像刺激を提示しスピーカから音声刺激を提示して同定判断を求めた。この実験を3週間の間隔をあけて繰り返し、マクガ-ク効果の生起の有無の一貫性を調べた。その結果、マクガ-ク効果をよく示す人と殆ど示さない人がおり、それぞれその傾向はかなり一貫していて、時間の経過によってその傾向が変化することはほとんどないことが分かった。したがって、日本人にマクガ-ク効果が生じにくいという現象は一律に結論できるものではなく、マクガ-ク効果の実験を行う際には、被験者の人数に十分配慮することが必要であることが分かった。このような個人差がなぜ生じるのかについては、今後の課題として残された。
実験2. 選択的順応実験において、視聴覚間の子音情報が不一致である刺激(音声が[ba]で映像が[ga])は、"da"と同等の効果を持つことが明らかにされている。この結果は視覚情報と聴覚情報が独立に処理された後で情報の統合が行われるとする考え方を支持するものと考えられている。そこで、感覚的順応を伴わないと考えられる係留効果の場合にも同様の現象が生じるのかどうかを調べた。結果は、全体的な傾向としては選択的順応実験の結果と類似したものであったが、大きな違いとしては係留効果の場合にはAbaVga条件の場合にはAba条件やAbaVba条件よりもより"ba"にたいする対比効果が有意に大きいことが分かった。この結果から、視覚情報gaの影響を受けてその聴覚的特性も変化すると同時にそれを[da]と判断することにより音韻境界がより[ba]の方へ移動するため強い対比が生み出されるものと考えた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 重野純: "McGurk効果における個人差について" 日本音響学会秋季講演論文集. I. 347-348 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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