研究課題/領域番号 |
08203103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 行夫 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (60208634)
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研究分担者 |
長谷川 清 岐阜教育大学, 外国語学部, 助教授 (70208479)
高谷 紀夫 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70154789)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 民族間関係 / タイ系諸族 / 東南アジア大陸部 |
研究概要 |
本研究は、東南アジア大陸部における「民族」と「地域」の清々と動態にかんし、現地調査に基づく民族誌的資料を総合的な角度から比較分析し、その理論化をめざしたものである。今日、当該地域にたいするこうした基礎研究が強く必要とされる理由には、1980年代以降における市場経済化、ボーダーレス化、グローバル化の進行により、東南アジア大陸部で周辺諸地域をまきこむ形の構造的変動が起きており、そうした過程のなかから新たな国家間・地域間統合への動きが顕著となってきていること、したがって「民族」や「地域」に対する、たとえば、従来の人類学的調査研究や民族誌的記述の方法の再検討などが必要であり、それによって目下急変しつつある東南アジア大陸部における「民族」と「地域」の現状をとらえることができる、などの諸点があげられる。こうした問題意識にたち、本研究では東南アジア大陸部において塊状に分布し複数の国家体制下にあるタイ系諸族を比較対象に設定し、一国研究を越えた国家と民族、地域の生成と動態の複眼的な記述及びその視座について検討を企画した。その結果、ビルマ、ラオス、東北タイ、北タイ、雲南に居住するシャン、ラオ、タイ・ル-、タイ・ヌ-などのタイ系諸族を中心とする民族、国家、地域の複合的な諸相とダイナミックスを立体的にとらえることができた。また、共同研究者意外に関連分野の研究者と2年間で系10回にも上る研究会を開き、討議を重ねた。これらの共同研究の成果は、林行夫(編)『東南アジア大陸部における民族間関係と「地域」の生成』(「総合的地域研究」成果報告書シリーズ26、1996年11月)として出されている。
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