研究課題/領域番号 |
08205201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 博文 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (80158302)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 琉球 / 琉球使節 / 朝鮮通信使 / 島津家文書 / 琉球関係文書 |
研究概要 |
本研究は、江戸時代において、幕府ならびに大名が、琉球をどのように認識していたかを明らかにすることを目的としている。今年度は、研究代表者山本の勤務する東京大学史料編纂所所蔵の『島津家文書』中「島津家本」に分類されている史料『琉球関係文書』十八冊をという十八冊の冊子のデータベース化を主な目標に掲げ、完成した。この史料は明治期に島津家で編纂した『国事鞅掌史料』の一部であり、『島津家文書』から琉球関係史料を網羅的に蒐集したものであるが、現存の『島津家文書』中に収められていない史料も所収されている。その中で、今年度は、琉球使節の江戸参府に関する部分を分析し、朝鮮通信使の場合と比較してみた。両使節の大きな違いは、琉球使の場合、江戸城で将軍に拝謁する際、諸大名の列席がないことであった。文化度の朝鮮通信使の対馬来島以来、朝鮮通信使は来日していない。従来、天保度の琉球使節は、従来朝鮮通信使の果たした役割を期待していたと考えられていたが、幕府側での待遇改善などはなく、幕府はそれまでの先例を重視したのである。このことは、幕府の琉球使節へのまなざしを推測する重要な材料になる。その外、『島津家文書』中、黒漆塗箱入りの「御文書」等の中から、琉球関係史料の抜き出しを行った。今後は、『琉球関係文書』を史料集として適切なように加工するとともに、島津家文書全体から琉球関係史料のデータ・ベースを作成していきたい。
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