研究課題/領域番号 |
08211211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
久我 健一 千葉大学, 理学部, 助教授 (30186374)
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研究分担者 |
岡田 靖則 千葉大学, 理学部, 講師 (60224028)
石村 隆一 千葉大学, 理学部, 助教授 (10127970)
北詰 正顕 千葉大学, 理学部, 助教授 (60204898)
稲葉 尚志 千葉大学, 理学部, 教授 (40125901)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 量子場理論 / モノイダル圏 / 構成的場の理論 / EPRの問題 |
研究概要 |
行列モデルとモノイダル圏:新しい相対性と有限プログラム 論文リスト1.Proposing quantum relativity and finite programにおいて、新しい相対性とこれに基づく有限なプログラムを提案した。 通常の量子場理論におけるレギュラリゼーションは、連続極限をとることを前提とした有限近似に過ぎないが、この新しい立場では、完備化された時空概念が、有限構造の近似となり、発散の困難を回避できる。例えば、構成的場の理論では、自由理論でない殆どの現実的なモデルは、連続極限をとると非整合的になるが、新しい立場からは、むしろ構成的場の理論を逆に辿って、実体としての有限測度から量子場を再構成することが意義をもつ。つまり、EPR問題、あるいはBell不等式の示唆するように、通常孤立系とされる物理系に、外部の大きな系から量子力学的連関があるとすると、場合の数の有限カウンティング測度からカノニカル分布と同じ測度が得られるが、この測度から逆に、Schwinger関数、解析接続をして、Wightman関数が構成され、量子場理論が、再構成される。この場合、解析接続の意味は、巨大な有限を扱う際の総和法に他ならない。 この様な有限的立場からの再構成の別の側面は、原理的には基礎から計算機にのせることができる理論的枠組みであるという点である。現在この面からも試行的実験を試みている。 このプログラムの一部は、千葉大学理学部、日大文理学部、東工大理学部、広島大学理学部の非公式セミナー等で口頭発表し、討論された。概念的枠組みから具体的な数学モデルを構成する作業はまだ満足のいく段階になく、現在努力を続けている。
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