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特異摂動とWKB解析

研究課題

研究課題/領域番号 08211235
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

竹井 義次  京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (00212019)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードWKB解析 / Painleve方程式 / モノドロミ-保存変形 / 接続公式 / Stokes係数
研究概要

「Painleve方程式(P_J) (J=I,...,VI)に対する完全WKB解析」の基礎理論を確立すべく、本研究では、多重スケール解析を用いて構成される2つの自由パラメータを含む(P_J)の形式解の構造を解析した。得られた結果は次の2つである。
(i)「単純変わり点の近傍においては、自由パラメータを含む(P_J) (J=II,...,VI)の任意の形式解が(P_I)の形式解に変換される」ことを示した。
(ii)(P_I)に付随する線型方程式(SL_I)のStokes係数を具体的に書き下すことに成功した。
(SL_I)のモノドロミ-保存変形を記述する方程式が(P_I)であるという事実を考慮すれば、第2の結果は(P_I)に対する接続公式の具体形がほぼ決定されたことを意味しており、第1の結果と組み合わせれば、単純変わり点における任意の(P_J)に対する接続公式が原理的には得られたことになる。
これらの結果の証明においては、(P_J)に付随する線型方程式(SL_J)を単独で扱うのではなく、変形方程式(D_J)とを連立させた線型方程式系(その両立条件が(P_J)に他ならない)を考えるという視点が重要である。この意味で、(まだ特殊例を論じたに過ぎないけれども、)この成果は、完全WKB解析の連立方程式系への一般化の可能性を示唆するものとも考えられよう。
しかし、上記の結果は未だ形式的なレベルに留まっており、多重スケール解析を用いて構成された(P_J)の形式解それ自身も含め、その真の解析的な意味を明らかにすることは今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 竹井義次(河合隆裕,青木貴史との共著): "WKB analysis of Painleve transcendents with a large parameter,II" Cont.Proc."Structure of Solutions of Differential Equations" (World Scientific). 1-49 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 竹井義次(河合隆裕との共著): "On the structure of Painleve transcendents with a large parameter,II" Proc.Japan Acad.,Ser.A. 72. 144-147 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 竹井義次(河合隆裕との共著): "On the structure of multiple-scale solutions of the Painleve equations with a large parameter" 京都大学数理解析研究所講究録. 968. 49-59 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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