研究課題/領域番号 |
08212210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
吉田 賢二 神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
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研究分担者 |
柏木 利介 神奈川大学, 工学部, 講師 (40202006)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | X線検出器 / ダイヤモンド検出器 / γ線バースト / 放射線検出器 |
研究概要 |
γ線バーストの研究において特に軟X線領域での観測を考え、γ線バーストの軟X線検出器としてダイヤモンド検出器の基礎開発を行なった。 ダイヤモンドの最大の特徴は5.5eVと広いエネルギーバンドギャップを持つことにあり(Siでは1.12eV)、高温度下でも漏れ電流が少なく、低雑音レベルでのX線観測が可能になる。また、ダイヤモンドは放射線損傷に強い可能性があり、人口衛生搭載を考えた場合には非常に優れた利点となる。 天然ダイヤモンドによる放射線検出器の開発は1970年代までに主に旧ソ連を中心とするグループによって行なわれていた。しかし、天然ダイヤモンドが高価であると同時に大面積で均一な結晶が得られないという欠点からか、その後開発は行なわれてこなかった。最近になって、高純度な人工ダイヤモンドが入手できるようになったことから、特徴のあるX線検出器が開発できるものと考え研究に着手した。 今までに、いくつかの人工ダイヤモンド素材を入手し、ダイヤモンド検出器の開発を行なってきた。特に、高圧法によって作られた厚さ300mum程度、大きさ3mm×3mmの小型の人工ダイヤモンドを用い、この両面に金属電極を蒸着し、検出器としての性能を評価した。得られた結果は以下のようにまとめられる。 1.高純度人工ダイヤモンドは金属電極を蒸着すれば、表面障壁型放射線検出器になる。 2.漏れ電流は3kVの逆電圧に対して数十pAであり、Siと比べて極端に小さい値となる。 3.Mn-241からのα線計測に対してSi検出器と同程度の16.5keV(FWHM)のエネルギー分解能を得た。 Cd-109(22.1keV)からのX線照射に対して、エネルギー分解能〜7keVでX線を検出した。
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