• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ペルオキシダーゼの反応過程における構造変化の結晶学的追跡

研究課題

研究課題/領域番号 08214206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

福山 恵一  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80032283)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードペルオキシダーゼ / X線結晶解析 / 立体構造 / ヘム蛋白質
研究概要

ペルオキシダーゼは生体内で生じた過酸化水素を除去するだけでなく、反応過程で生じる活性種を用いて様々な生体物質の代謝に関与している。この酵素は過酸化水素を用いて、ヨウ素イオンなどの無機化合物だけでなくフェノール類などの有機化合物の酸化をも触媒する。この酵素反応は、過酸化水素が分解され酵素自身がcompoundIとよばれる分子種になる過程と、compoundIが還元剤により元の酵素に戻る過程からなる。本研究では真菌Arthromyces ramosusが分泌するペルオキシダーゼ(ARP)をとりあげ、一酸化炭素やヨウ素イオンがARPにどのように結合し、また酵素の構造が変化するかを調べた。
1.一酸化炭素の結合様式 アンモニアがヘム鉄に結合しないよう、沈殿剤を硫安から硫酸ナトリウム(50mM Tris HCI,pH7.5)に置換した。これにジチオナイトを加え、さらに窒素ガス、続いてCOガスを吹き込んだ溶液に、ARP結晶を一晩soakした。この結晶の回析強度をCukα線を用いて2.06Å分解能まで測定した。(2F_o-F_c)map上に、COと考えられる電子密度がヘム鉄の第6配位子座に表れた。本解析からCOのヘム面に対する配向は決まらなかった。なお蛋白部分の構造はほとんど変化しなかった。
2.ヨウ素イオンの結合部位 ARP結晶を30mMKIを含む緩衝液(pH5.5)にsoakし、ヨウ素イオン結合型を調製した。この結晶の2.06Å4分解能の回析強度を測定し、D合成およびバイフット差フーリエ合成から、I^-の結合部位を決定した(I^-占有率は約30%)。I^-はヘムの遠位側へ通じるチャネルの入口上部に結合していた。I^-はARP表面の小さなくぼみにあり、特定の残基・原子と強い結合はないようである。I^-が接しているIle153の側鎖の内側には活性残基のHis56があり、I^-とヘム鉄との距離は12.8Åである。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Fukuyama et al.: "Binding of Iodide to Arthromyces ramosus Peroxidase Investigated withX-ray Crystallographic Analysis,^1H and^<127>INMR Spectroscopy and Steady-State Kinetics" J.Biol.Chem.272. 5752-5756 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 福山恵一: "ペルオキシダーゼの活性・基質結合部位の構造と反応" 構造生物. 2巻. 39-46 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi