研究課題/領域番号 |
08214207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
若林 克三 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00029521)
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研究分担者 |
荒田 敏昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70151165)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アクチンモノマー / 非重合アクチン / ミオシンヘッド / アクトミオシン / X線小角散乱 / 結晶化 |
研究概要 |
我々は筋収縮のエネルギー交換を蛋白質の分子構造に立脚して理解するために、最小単位であるアクチンとミオシン頭部の単量体コンプレックスを調製し、その結晶化とX線結晶構造解析ならびに溶液X線散乱構造解析を併用してエネルギー交換中のアクトミオシン分子の原子構造解明を目指した。昨年度まではGアクチンをマレイミドベンゼン酸エステル、ジアゾニウムテトラゾルで化学修飾した結果、全く重合しないがミオシンと結合するアクチンモノマーを調製し、ミオシン頭部S1との1:1複合体を形成させることに成功した。さらに可逆的に強く結合したアクチン-S1複合体のみの散乱強度曲線は遊離アクチン、S1の散乱を補正して得られ混合モル比に関係せず一致した。算出した慣性半径は50オングストローム、分子量150kDa、最大分子コード長は180オングストローム、アクチン-S1重心間距離70-80オングストロームとなった。今年度はこれらを指標にしてアクチン、S1の原子座標を用いて散乱強度曲線を最適化するドッキング原子モデルを計算機により探索したところ、S1先端近くにアクチンが結合することが確定した。しかし完全な一致は得られないので、水分子の配位、ドメイン間内部運動などモデル計算により検討している。次にATPやADPにより複合体分子のモーター活性に関する興味ある構造変化がおこるか調べた。ATPの場合は複合体の解離がおこってしまい解析不能であったが、ADPでは解離を最小限に抑えた条件で同様の実験することに成功した。その結果、分子量は殆ど変わらず慣性半径が約3-4オングストロームだけ小さくなった。このことが分子間結合位置の変位(ずれ)によるのかS1内部運動によるのかを明かにするため精密な解析を現在行っているところである。 アクチン・ミオシン複合体モノマーの結晶化も精力的に押し進めているがまだ成功には至っていない。しかしこれらの試料のX線溶液散乱実験と解析は著しい進展を遂げたと確信している。
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