研究課題/領域番号 |
08214210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷澤 克行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20133134)
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研究分担者 |
楠木 正巳 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (90135749)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ヌクレオチド結合部位 / アデニル酸キナーゼ / X線結晶解析 / UDP-グルコース合成酵素 / 親和標識 / 動的構造 |
研究概要 |
UDP-グルコース合成酵素は、生体内の糖代謝において中心的な役割をもつUDP-グルコースの合成と分解を触媒する酵素で、動物や微生物に広く存在する。本酵素の構造を解明するため、重原子同型置換法によるX線結晶構造解析を行い、ソルベントフラットニングによる電子密度の改良の後、モデルビルディングと精密化を行った。その結果、モノマーで存在する本酵素は、大小2個のドメインで形成されており、小ドメインは、左巻きβらせん構造という新規なホールディングモチーフをもつことが明らかになった。また、これまでにジャガイモ酵素について、種々の親和標識試薬を用いる研究を行い、活性部位に存在する複数のリジン残基の同定とそれらの空間的配置の推定を行ってきたが、これらのリジン残基は、いずれも活性部位と考えられる領域に存在することが判明した。さらに、糖ヌクレオチド結合部位を構成するアミノ酸残基を置換した各種変異型酵素を部位特異的変異導入により作製し、それらのX線結晶解析を行った。また、糖ヌクレオチド基質を結合した酵素の構造を解析するとともに、基質結合過程の構造変化をラウエ法による時分割測定により解析中である。一方、アデニル酸キナーゼはAMPをリン酸化してADPを合成する酵素で、これまでにニワトリ筋肉酵素のヌクレオチド結合部位にあるリジン残基やその周辺に存在する数種のアミノ酸残基の役割を明らかにしてきた。また、本酵素と同じ反応様式をもつが、基質特異性の異なるUMP-CMPキナーゼを対象として、タンパク質工学的手法による基質特異性の改変を試みるとともに、ヌクレオチド結合領域の動的構造をアデニル酸キナーゼと比較しながら解析した。銅アミン酸化酵素のアポ酵素のX線結晶解析を行い、トパキノン補酵素の前駆体であるチロシン残基の位置を確定した。
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