研究課題/領域番号 |
08214213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
古田 寿昭 東邦大学, 理学部, 講師 (90231571)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Caged化合物 / 時分割ラウ工法 / ヒドロキシステロイド脱水素酵素 / アミノ基転移酵素 / コール酸 / NAD^+ / 2-オキソグルタル酸 |
研究概要 |
8年度も引き続き、酵素反応のトリガーとなるようなCaged化合物の開発を目指して研究を行った。 まず、長岡技科大学の三井・野中グループとの共同研究として、7α-ヒドロキシステロイド脱水素酵素(以下7α-HSDH)をターゲットにし、これのトリガーとなるCaged化合物を開発することを目標とした。既に7年度の研究で、ケノデオキシコール酸、グリコケノデオキシコール酸及びコール酸のCaged化合物を合成している。これらはいずれも光反応性が高く(量子収率0.7)、Caged基質として充分働きうることがわかった。しかし、結晶化に要求される水溶性が低くタンパク結晶への取り込みはまだうまくいっていない。今年度は、水溶性の増加をねらってコール酸のジメトキシ-2-ニトロベンジルエーテルとカルボン酸部位にガラクトースを導入したCaged化合物の合成も行った。また、7α-HSDHは補酵素としてNAD+を要求する。これはもともと非常に水溶性が高いのでCaged化した後も高い水溶性が期待される。そこでCaged NAD+として、NAD+の2-ニトロベンジルエステルと2-ニトロフェネチルエステルの合成にも成功した。これらは、350nm光照射によりそれぞれ量子収率0.01と0.23で定量的にNAD+を放出する。また期待通り水溶性も非常に高いので、タンパクとの共結晶化を目指して、大量合成法と精製法の確立が進行中である。 また大阪大の倉光グループとの共同研究としてアミノ基転移酵素のCaged基質の開発も行った。この酵素は基質としてアミノ酸またはα-ケト酸を要求する。既に倉光グループの研究からCagedアミノ酸では濃度ジャンプが充分でないことが明らかなので、Cagedα-ケト酸として2-オキソグルタル酸の2-フェネチルエステルとフェニルピルビン酸の2-ニトロベンジルエステルの合成を行った
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