研究課題/領域番号 |
08217204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大野 英男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00152215)
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研究分担者 |
大野 裕三 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00282012)
松倉 文礼 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50261574)
澤田 安樹 東北大学, 理学部, 助教授 (90115577)
江澤 潤一 東北大学, 理学部, 助教授 (90133925)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 結合量子井戸構造 / 分数量子ホール効果 / ジョセフソン効果 / 化合物半導体 / GaAs / AlGaAs / 分子線エピタキシ |
研究概要 |
本研究は、結合量子井戸の量子電子輸送現象にとりあげ、高移動度を有する結合2重量子井戸構造の結晶成長と、2層の電子系それぞれに独立にコンタクトを有する素子の製作を行い、それを用いて低温・強磁場中での2層の2次元電子系の輸送現象を明らかにすることを目的としている。平成6-8年度の研究により次の成果を得た。(1) 2層の電子層それぞれにオーミックコンタクトを取るためにフロントゲートとバックゲートを使って上と下のチャネルをそれぞれ切るデバイス構造を作製するプロセスを開発し確立した。基板研磨と部分的エッチングを併用して100V以下のしきい値を実現した。(2)分子線エピタキシで成長した選択ドープAlGaAs/GaAs構造より作製したフロント、バックゲートつきのデバイスを用いて、希釈冷凍器つき超伝導磁石で8mK、14.5Tまでの測定を行い、2重量子井戸構造に特異な分数量子ホール効果のゲート電圧依存性が見られることを確認した。これは低キャリア濃度でかつ共鳴状態になるようにフロント・バック両ゲートによりキャリア濃度を調整したために観測可能となったものである。さらにこの特異な振る舞いが2層系の分数量子ホール状態がゲージ理論より導かれるコンポジットボゾンでよく説明できることを見出した。
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