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高分子LB膜中に導入された光機能団の電子伝達過程の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08218208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

宮下 徳治  東北大学, 反応化学研究所, 教授 (40124630)

研究分担者 青木 純  東北大学, 反応化学研究所, 助手 (50250709)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードLangmuir-Blodgett膜 / 光誘起電子移動 / エネルギー移動 / 光電変換機能 / N-tert-ペンチルアクリルアミド / ルテニウム錯体
研究概要

高秩序な分子組織体であるLangmuir-Blodgett膜中での光反応ダイナミックス、特に光誘起電子移動過程、エネルギー移動過程を明らかにすることは高機能素子開発につながる極めて重要な課題である。LB膜は、分子の配向、配列が高秩序に制御された分子環境を与える。本重点領域研究ではルテニウム錯体、芳香族発色団を光機能団としてLB膜中に導入し、光誘起電子移動、光エネルギー移動過程を検討し、生体膜類似の高効率な電子移動伝達系を明らかにしてきた。本年度はルテニウム錯体を導入した高分子LB膜の光電変換機能について検討した。
膜厚が1.0nm安定な単分子膜を形成するN-tert-ペンチルアクリルアミドにルテニウム錯体を導入したポリマーを合成した。このポリマーを水面上に展開し、凝縮単分子膜を形成し、垂直浸漬法によりITO電極に1層移し取り、ドナーであるチオサリチル酸を添加した系において光電流測定を行った。サイクリックボルタンメトリー測定により、ITO電極上に付着したポリマー単分子膜中のRu錯体は表面吸着波としてレドックス挙動を示すことがわかった。次に、光照射のon-offサイクルにより得られる光電流を測定した。ArSHの存在下、繰り返し応答性の高いアノード電流が観測された。この光電流発生の機構について検討するため、作用スペクトルを測定した。450nm付近にRu錯体の吸収ピークと類似した作用スペクトルが得られたことから、Ru錯体の励起により光電流が発生することが示された。したがって、ITO電極上の単分子膜に光照射して生成した励起Ru錯体が水溶液中のArSHから電子を受け取り、最終的にITO電極に電子を渡す電子リレーにより、アノード電流が観測されたことが結論された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮下 徳治: "高分子LB膜中における高効率エネルギー移動を伴う光誘起電子移動過程" 光化学. 21. 36-41 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Tatsuo Taniguchi: "Electron Transfer Quenching of Tris (2, 2'-bipyridine) Ruthenium (II) Complex Derivatives Covalenty Linked to Poly (N-isopropylacrylamide) in Aqueous Solutions" Colloid Polym. Sci.274. 717-722 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Tokuji Miyashita: "The Polymeric Materials Encyclopedia" CRC Press, 17 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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