研究課題/領域番号 |
08218231
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神取 秀樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70202033)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | レチナ-ル蛋白質 / バクテリオロドプシン / 水 / プロトン移動 / 赤外分光 / 水素結合 / ロドプシン / ダイナミクス |
研究概要 |
本研究では蛋白質という高秩序環境場におけるプロトン移動の機構を、バクテリオロドプシンを対象とした研究から明らかにすることを目的とした。変異蛋白質を駆使した赤外分光法により本年度は以下の成果が得られた。 (1)プロトンではなくクロライドを輸送するバクテリオロドプシン変異体の活性中心ではクロライドが水分子に水和された構造をとることがわかった。この場合、シッフ塩基とクロライドは水分子を挟んだ弱い水素結合環境にあるという知見が得られた。 (2)細胞外側ドメインに存在するArg82,Glu204の変異体を用いた研究から、この領域に存在する水分子が同定された。プロトン放出基であるGlu204からのプロトンの解離を制御するArg82はプロトンポンプの前後で活性中心との相互作用を変化させること、このとき水素結合構造が重要な役割をはたすことが明らかになった。 (3)細胞質側ドメインに存在するVal49の変異体を用いた実験から、活性中心と細胞質側のAsp96を結ぶ経路にはVal49を仲立ちとした水素結合ネットワークが存在することが明らかになった。この水素結合には水分子も関与しており、このネットワークが遠隔的な相互作用によるプロトン結合基のpKa変化をもたらすものと考えられる。 (4)我々の研究室でこれまで行ってきた赤外分光法は、冷却した試料に対して適用されてきた。しかしながら、バクテリオロドプシンの光反応は常温で進行するものである。そこで、ステップスキャン法を用いた時間分解赤外分光測定系を構築し、バクテリオロドプシンのO中間体の構造解析を行い、その構造を明らかにした。
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