研究課題/領域番号 |
08218261
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
伊藤 繁 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40108634)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 電子移動 / 光合成 / 反応中心 / クロロフィル / キノン |
研究概要 |
多種の反応(色素)分子と膜貫通型タンパク質でできた反応中心複合体内で起こる生体光合成の光励起長距離電子移動の機構を検討した.複数の反応分子がペプチド構造と相互作用することにより分子間距離・配向が固定され、反応経路が決定される機構と、各反応分子のエネルギーレベルを調節し、電子のドナー側からアクセプター側まで電荷がズム-ズに流れるよう設計される機構、電荷の生成・消失にともなう誘電緩和を制御する機能性溶媒としての性質を検討した.植物光化学系1ではたらくキノンを還元力の異なる合成分子で置き換え、これらの系でのクロロフィルからキノンへの電子移動速度(23ピコ秒-30ナノ秒)を測定し、その反応の自由エネルギー差(ΔG)依存性から再配置エネルギー(λ)を得た。この値は、異なった構造を持つ紅色細菌で推定された値のほぼ半分であった。しかし、どちらの反応中心でもΔGとλは一致しており、天然の系はともに最適化されていることが明らかにされた。ペプチド鎖(局所環境場)により、ΔGとλ値がうまく合わせられていることが明らかになった。更に、緑色細菌と、最近我々が発見したZnを持つクロロフィルで光合成をしている細菌の光合成反応中心での電子移動の実測を行い、結果尾を解析し、生体内の長距離電子移動機構の共通原理を更に検討した。
|