研究課題/領域番号 |
08220106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
赤間 美文 明星大学, 理工学部, 教授 (00062331)
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研究分担者 |
菅野 等 防衛大学校, 化学教室, 教授
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 希土類元素 / 配位数の変化 / ガラス転移温度 / 熱分析 / ラマンスペクトル / ホウ酸塩ガラス |
研究概要 |
一般的なガラスや非水溶液媒中での希土類イオンの配位構造変化について調べることは、水溶液中の希土類イオンを含めて配位状態を統一的に理解する上で重要であると考え研究を進めた。 1.希土類元素を含む四ホウ酸リチウムのガラスを調製し、熱分析を行ったところ、500℃付近にガラス転移(Tg)が認められた。系列においてTgをプロットするとLa〜Smまでは約500℃でほとんど一定で、Euで明らかに不連続が観測されGd〜Luまでが約505℃でほとんど一定であった。リン酸塩ガラス同様、ホウ酸塩ガラス中でも希土類イオンの内部配位数の変化があることを示している。 またメタノールやエタノールなどの非水溶液中での希土類イオンの溶存状態を調べるためラマンスペクトルを測定しLn-Clの伸縮振動の変化をプロットしたところ、系列の途中で構造変化を起こしていることが明確になった。これらをX線の結果などと一緒に考察すると、軽希土領域では8配位、途中で配位数変化が起き重希土領域では7配位になっていると結論できた。 2.融解状態のLn(NO_3)_3・6H_2Oについてラマンスペクトルを測定しLn-NO_3のラナンバンドの振動数をプロットしたところLaからLuまでスムーズに変化しているが、系列の真ん中に不連続が観測され配位数の変化(9から8)が明らかである。しかしNO_<3->イオンのν_4バンドの波数変化から見る限りにおいてはあまり明瞭でない。これはNO_<3->イオンが希土類イオンに二座配位しているために配位数変化の影響を単座配位に比べて弱くしか受けないと解釈した。 3.Sc(PMBP)_3錯体のmer異性体について結晶構造を明らかにした。さらに、この錯体は融解後、放冷すると結晶化せずガラス状態になり97℃にTgが観測された。
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