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希土類錯体を含む窒化ケイ素セラミックスの電子状態

研究課題

研究課題/領域番号 08220234
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

足立 裕彦  京都大学, 工学研究科, 教授 (60029105)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード分子軌道法 / DV-Xα法 / 粒界 / 破壊靭性 / サイアロン / 化学結合
研究概要

本研究では、含希土類機能性セラミックス材料を電子論に基づいて設計することを最終の目的として、モデルクラスターとして希土類を格子間位置に含んだα-およびβ-Si_3N_4をとりあげ、その電子状態をDV-Xα法により詳しく調べ、実験的に知られている諸物性との対応を系統的に調べた。Ln^<3+>イオン周囲の化学結合性を評価したところ,Ln-N,Ln-Siともに強い反結合性を示し,この反結合性は,Lnのイオン半径の増大にほぼ比例して強くなった.この反結合の強さは,β-Si_3N_4構造においても同様であったが,Lnイオン周囲のSi-N結合がα-Si_3N_4において強化される分だけ,半径の小さいYb^<3+>などのイオンがα-Si_3N_4において安定化されることが判明した.このことは固溶量についての実験結果とよく対応している.
さらに構造セラミックスの靭性を決める上で重要となる粒界結合力について,粒界のモデルクラスターを構築し,検討した.その結果,β-Si_3N_4構造でも粒界には,希土類原子は安定に存在可能で,La^<3+>のような大きなイオン半径を持つ原子が存在する場合と,Yb^<3+>のような小さいイオン半径を持つ原子が存在する場合とでは,界面結合力が前者で著しく低下することが判明した.この結果は,他の研究者による亀裂進展挙動とよく対応していた.以上の結果をもとに,窒化ケイ素セラミックスの材料設計の指針を,第一原理計算を基に初めて見いだした.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Nakayasu: "Electronic Structures of Ln^<3+> α-Sialons with Correlations to Solubility and Solution Effects" J.Am.Ceram.Soc.79. 2527-2532 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] T.Nakayasu: "Local Chemical Bonding around Rare Earth lons in α and β-Si_3N_4" J.Am.Ceram.Soc.(in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] I.Tanaka: "Local Chemical Bonding at Grain Boundary of Si_3N_4" Microstructures 96,Plenum press. (in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] T.Nakayasu: "Calculation of Grain Boundary Bonding in Rare Earth Doped β-Si_3N_4" J.Am.Ceram.Soc.(in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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