研究課題/領域番号 |
08220251
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石黒 慎一 九州大学, 理学部, 教授 (80111673)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 溶媒和の立体効果 / 金属イオンの溶媒和構造 / 非プロトン性ドナー溶媒 / ランタノイド / ラマンスペクトル |
研究概要 |
ジメチルホルムアミド(DMF)-ジメチルアセトアミド(DMA)非水混合溶媒中で、一連のランタノイド金属イオンの溶媒和錯体の配位構造をEXAFSにより研究した結果、ランタノイドの配位数はDMF中の8から混合溶媒中でDMA分率の上昇にともない7に低下することがわかった。これは、DMAの溶媒和の立体効果に起因する。DMA分率の上昇にともなう配位数の低下の様子は金属イオンのイオン半径に依存する。Nd^<3+>の場合、その溶媒和は混合溶媒中でもDMA分率が0.8を越えるまで配位数は純DMF中と同じ8を維持している。これはDMFが選択的に配位していることを意味していない。金属イオンのDMFとDMAの各配位数をEXAFSで決定することはできない。 本研究では滴定ラマン分光法を開発し、ラマン介クトルの金属イオン濃度依存性から、金属イオンに配位しているDMA分子の数を見積もることを試みた。まず、配位数が6と既知であるニッケル(II)イオンのDMA溶媒和について、この値を得る測定・解析法を確立すことを試み、ほぼ成功した。同じ方法で、一連のランタノイドイオンのDMA溶媒和数を決定したところ、7-8であり、妥当な値であった。ただ、Lu^<3+>の配位数は5となり、立体効果のために異常な配位数の低下が起こる可能性があることが見出された。 今後、混合溶媒中の配位数について研究を進める。
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