研究課題/領域番号 |
08226229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松尾 隆祐 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00028185)
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研究分担者 |
山室 修 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (20200777)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ガラス状態 / 緩和時間 / 熱測定 / 中性子散乱 / 低エネルギー励起 / 誘電率 |
研究概要 |
液体や非晶質における分子は大きく分けて2つの異なる時間スケールの運動をしている.その一つは格子振動・分子振動に相当する運動であり、他の一つは分子の拡散運動に代表される運動である.本研究では熱容量測定、中性子散乱、および誘電率測定によって分子性と水素結合性のガラスについて実験を行った.分子性ガラスについては、1-ブテンの中性子散乱を測定し、3meVのエネルギーを中心に、大きい振動状態密度であることを見出した.熱測定と中性子散乱の結果を合わせて、過剰状態密度の絶対値を決定した.またプロピレンについても熱測定と中性子散乱の結果は同じ考え方で解析することができた. 拡散運動・構造緩和に関して、試料を従来の100倍の速度で冷却できる熱量計を開発した.この装置によって、典型的ガラス形成物質であるグリセロールのガラス転移を研究し、その緩和時間がアレニウス則に従わないことを明らかにした.この装置の独特な点は、構造エンタルピーの極めて大きいガラス状態を熱量計のなかに作ることができることである.実験結果は、構造エントロピーの大きさが緩和時間を決める大きいファクターであることを示している. 強誘電体リン酸2水素カリとメタリン酸カリについて結晶とガラス状態の熱容量と誘電率を測定し、このような無機物についても低温においてガラス状態の方が大きい熱容量をもつことを見出した.また誘電率は強誘電性を示さず、低温に50K以下の低温において、ガラスと結晶に大きい差異があることが明らかになった.
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